ついに未曽有の年となった2020年も終わり2021年がスタートした。
そこで今回の記事では今年新日本プロレスの中心となるレスラーは
いったい誰になるのかというテーマについて書いてみたいと思う。
新日本プロレスの中心を象徴するのは、基本的に時のIWGP王者、
いまなら2冠王者ということになると思うが、
その王者という座も永遠に保証されているわけではない。
むしろ王者となればその座を狙うライバルたちに、
常に狙われる立場となり、いつその座から蹴落とされるかわからない。
そしてトップレスラーと言われるレスラーだけでも、
多数存在する新日本プロレスではその中心を争う戦いは
より熾烈になるということだ。
現在の新日本の中心は現2冠王者かつ昨年のプロレス大賞MVPでもある
内藤哲也かと思うが、彼とていつそのポジションから追い落とされるかわからない。
いま新日本プロレスの中心を担うポジションを狙える位置にいるのは、
内藤哲也以外にざっと挙げても、飯伏幸太、ジェイ・ホワイト、オカダ・カズチカ、
ウィル・オスプレイ、SANADA、EVILと多士済々である。
そんな群雄割拠の新日本で今年その中心となりえるレスラーは誰なのか、
ここからはそちらについて進めていきたいと思う。
まず上述した選手の中で、もっとも動向が注目されるのは
やはり”レインメーカー”オカダカズチカだろう。
2012年のレインメーカーショック以降、常に新日本の中心であり
文字通りカネの雨を降らせてきたオカダであるが、
2020年の彼は最前線からあえて一歩引いたような立場にいた。
内藤哲也とLIJをめぐる物語が中心であった2冠戦線から背を向け、
KOPW2020を立ち上げるなど、これまでと違う立場であったことは事実である。
そんなオカダの2020年であったが、年内最後のビッグマッチ武道館大会でで
ついにタイトル戦線復帰か?というような主旨のコメントを発した。
↓
俺がしないといけないと思ってるのは、やっぱり今年の新日本プロレスのメインの戦い、IWGPの闘い。
まあIWGPの闘いは、それでいろいろ不満も溜まっている人もいると思うし、『こんなの新日本プロレスじゃないよ』って、『こんな新日本プロレスならいいよ』って思って、離れていってしまったファンの人もいるかもしれない。
でも、そういう人たちをしっかり引き戻すことができるのは、僕だったり、まあずっと何年かIWGP戦線で戦ってきた人なんじゃないかなと思います
(引用:新日本プロレス公式)
もしオカダがこの宣言通り、再びタイトル戦線へ復帰することとなれば、
内藤哲也を中心として進んでいる現在の流れは大きく変化することになるだろう。
それだけオカダカズチカという存在は新日本にとって大きいわけだが、
そのためにはWK15でオスプレイに勝利する必要があるだろう。
しかしその対戦相手であるオスプレイも、このオカダ戦を踏み台とし
新日本の中心を狙っているレスラーの一人である。
G1公式戦という大舞台でオカダを裏切るという
衝撃を与えたオスプレイだが、その衝撃も冷めやらぬまま、
自身がリーダーとなるユニット、『THE EMPIRE』を立ち上げた。
ユニットリーダー=新日本でのトップ戦線参入の証とも言えるが、
オスプレイもその例に漏れず、一気に目に見える結果を出せるだろうか。
オスプレイにとってもこのオカダ戦に勝利すれば、
その先にはタイトルへの道が見えてくることだろう。
“ジ・コモンウェルス・キングピン”
とその通り名を変えた男は、この名称通り新日本の中心人物となりえるのか、
そのポテンシャルは誰もが認めるだけに、その可能性は十分にあるだろう。
また現在の2冠王者内藤哲也と関係が深いと言えば、
SANADAそしてEVILの二人となるだろう。
現在は袂を分かち、WK15でシングルマッチを行う二人であるが、
ともに今年新日本の中心へと昇りつめても不思議ではない存在である。
特にSANADAは昨年のG1で準優勝をはたし、
その際内藤哲也も下しており、次期タイトルの挑戦者の一番手の呼び声が高い。
ファンの期待値も高いこの男が、今年の早い時期に悲願のタイトルを奪取しても
時期尚早という声は起こらないだろう。
むしろSANADAのポテンシャルを考えれば遅いくらいである。
自らをプロレス界の希望と語ったSANADAが、
新日本の希望となりえるかは2021年の大きなポイントとなるだろう。
また一方のEVILであるが、こちらはすでに一度2冠王者となり、
新日本の頂点を極めている。
しかしそれが新日本の中心と認められていたかと言えば、
ファンの支持も含め、そうとは言い切れないところであった。
現在は2冠王者を失い、少し停滞感があるが圧倒的なヒールとして
依然多くのファンからヒートを一身に集めている。
これはつまりファンの興味がまだEVILにあるとも言えるわけであるので、
このままさらにヒールとしての立ち位置を確立すれば、
再び新日本の中心を狙えるチャンスは出てくるだろう。
内藤、SANADAとの因縁だけではなく、
同じユニットであるジェイとの因縁もくすぶり続けている現状を見れば、
この男からまだまだ目を離してはいけないだろう。
ここまではWK15で2冠を争う3人以外のことについて書いてきたが、
まず今年の最初の主導権を握るのはWK15を勝ち抜いた選手である。
そのWK15を勝ち抜き新日本の中心にまず君臨するのは、
あえて2冠王者としてリスキーな選択をした内藤哲也か、
もしくは丸腰からの逆転の戴冠を狙う飯伏幸太か、
それとも悠然とその二人を待ち構えるジェイ・ホワイトか。
いずれにせよ2021年の新日本プロレスも、昨年以上に
我々ファンの想像を超える展開を魅せてくれることだろう。
そのすべての始まりであるWK15まで残りあと2日だ。