史上初めて秋に開催されたG1クライマックス30も
早いものでこの大阪大会から終盤戦を迎えることとなった。
中盤戦は混戦模様であったAブロックであるが、
今大会を終え10点が4人となり、下位との差が徐々に開いている。
現在その10点で首位を並走しているメンバーは
オカダカズチカ、ジェイ・ホワイト、
飯伏幸太、ウィル・オスプレイの4人である。
このメンバーを見ると前評判通りの実力者が
ここにきて順当に星を重ねていると言えるだろう。
ではこの状況をいったん整理するにあたり、
この4人の直接対決の結果を見てみようと思う。
直接対決結果
オカダ=飯伏✖、ジェイ✖、オスプレイ?
ジェイ=オカダ〇、飯伏〇、オスプレイ✖
飯伏=オカダ〇、ジェイ✖、オスプレイ〇
オスプレイ=オカダ?、ジェイ〇、飯伏✖
これを見るとこの4名の直接対決は、
最終戦のオカダとオスプレイしか残されていない。
となると次戦で全員が勝てば、
12点でその最終戦を迎えることとなる。
では次にその最終戦のカードを見てみよう
それを見るとジェイは石井戦、飯伏はタイチ戦が残されている。
この対戦に両選手が勝つとすれば得点は14点となり、
直接対決の結果で飯伏の連覇の夢が潰える。
しかしおそらくメインに組まれるであろう
オカダとオスプレイの結果でまた事態は変わるかもしれない。
もしこの試合でオカダが勝てば、その瞬間にジェイの進出が決定する。
しかしオスプレイが勝つとなると事態は相当ややこしくなる。
得点を見るとジェイ、飯伏、オスプレイの3人がまず14点で並ぶ、
あとは直接対決の結果次第だが、これがなんと3すくみの状態である。
もう一度直接対決の結果を書くと、
ジェイ=飯伏〇、オスプレイ✖、
飯伏=ジェイ✖、オスプレイ〇
オスプレイ=ジェイ〇、飯伏✖
という具合である。
この場合は形式は不明だが優勝決定戦進出をかけた
戦いが行われることになるはずだ。
また別の視点でいうとオカダの自力での
進出はすでに厳しいということになる。
まさにAブロック最終戦は何が起こるかわからない
注目の大会となるだろう。
ではここからはAブロック公式戦、
大阪大会を振り返っていきたいと思う。
目次
最後まで口にしなかったギブアップという言葉
同じルーツを持つ二人の運命の対決は、
一進一退の攻防の末、レフェリーストップという
壮絶な結末によりオカダカズチカが勝利を収めた。
結果だけ取ると順当という言葉が当てはまるのかもしれないが、
最後までギブアップの言葉を発することを拒んだ
鷹木信悟の覚悟は称賛に値するかと思う。
鷹木式→JAPANからのパンピングボンバーで勝負アリだと思ったが〜
— 鷹木 信悟(SHINGO TAKAGI) (@Takagi__Shingo) 2020年10月10日
壁は高かった... https://t.co/qq5hYF0X4X
上の鷹木信悟のツイッターにもあるように、
新日本でオカダに勝つという壁は、
想像以上に高いように思う。
まさに選ばれしものしか到達できない
領域であると言えるだろう。
しかし鷹木信悟が今後その領域に
到達する可能性はきっと訪れることだろう。
なぜなら鷹木信悟は我々ファンにそれだけのものを
提供していることに他ならない。
鷹木信悟がオカダカズチカを倒す日。
その日を心待ちにしておきたいと、
この戦いを見て感じた次第である。
敗れてなお不敵な笑みを浮かべる鈴木みのる
次はセミファイナルに組まれた、
飯伏幸太対鈴木みのるの戦いを取り上げてみたいと思う。
7年ぶりのシングルとなるこの試合は、
個人的にはこの大会のベストバウトであると感じた。
試合前の予想は異次元対決という見方が多かったかと思うが、
実際の試合はその予想に反し、打撃中心のつぶし合いとなった。
その結果この試合ではいつもの飯伏幸太とは違う
別の飯伏幸太を見たような気がした。
そしてそれを引き出したのは、
まぎれもなく鈴木みのるであるだろう。
これはあくまで個人的な感想だが、
私的にはこちらの飯伏幸太のほうがより魅力的に感じた。
飯伏幸太自身もコメントで語っていたが、
この鈴木みのる戦でまた新しいモノを見つけたのならば、
今後の試合でさらに進化した飯伏幸太が見れるだろう。
そして笑みを浮かべながら、3カウントを聞いた鈴木みのるに、
プロレスラーとしての凄みを感じたことを最後に書いておきたいと思う。
BCの同門対決はさらなる混沌を生む結果に
ある意味今大会で最も注目度が高かったと言える
このジェイと裕二郎によるBC同門対決。
戦前より別ブロックのEVILも交え様々な思惑が見え隠れしており、
そしてその状況は試合後さらなる混沌を生むこととなった。
これはあっさりと勝利を献上すると思われた裕二郎が、
一転勝負を仕掛けたからだが、
これにジェイの疑心暗鬼はさらに深まったことだろう。
それは試合後のジェイの乱心ぶりをみればよく分かるはずだ。
この決着は外道が仲裁に入り収める流れとなったが、
事態がどう転ぶかはますますわからない状況だ。
この流れのままバレットクラブは分裂の道を進むのか、
それとも全てはBCの策略であり、最後は一転手を結ぶのか。
こちらについてはまた別の記事で考察してみたいと思う。
次戦 10.13静岡大会について
第8戦となるこの大会では、優勝の可能性が残った4選手の
直接対決は組まれていない。
つまり今大会で取りこぼしをした選手は、
最終戦を前にして一転窮地に追い込まれるということになる。
個人的には全員がここは勝ち上がると予想しているが、
もし敗れるとすれば、みのると対戦するジェイ、
そして石井智宏との同門対決が控えるオカダであろうか。
この大会が終わり全員が横並びのまま最終戦を迎えるのか。
もしくは脱落者が出てしまうのか。
最終戦を占う意味での大注目の大会と
なることは間違いないだろう。
そんな静岡大会は10月13日(火)18時半開始だ。
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