先日行われた11.13サンノゼ大会。
そこで現在混沌としているIWGP世界ヘビー級王座の展開が大きく動き出した。
それは今大会に参戦していたオカダカズチカがSPシングルマッチに勝利した後、
オスプレイが登場しWK16での対戦を要求したのだ。
それも自らが真の王者と主張し、
1.4で行われる鷹木信悟とオカダの勝者と1.5で対戦すると主張したのだ。
そしてまたそのオスプレイの主張をオカダが受諾し、
IWGP世界ヘビー級王座を持たない二人の間で流れが作られてしまった。
この展開の中で朗報と言えるのはオスプレイが日本マットに登場することが
ほぼ決定したということだが、一方勝手に流れを決められた現王者にすれば
この展開は納得がいくわけがない。
この日鷹木信悟はゲスト解説としてワールドに登場していたのだが、
この展開を見せられて、言葉に詰まるほど怒りをあらわにしていた。
そしてそれがその後の緊急会見につながったのだろう。
↓
オイオイオイ! オカダも、オスプレイも、ふざけんじゃねぇぞ、この野郎。オイ? サンノゼ大会、配信、しっかり見させてもらったよ。お前らのな、“兄弟ゲンカ”なんて知らねぇよ。勝手にやってろ…。そう思ったけどな! 2人のコメント、よ~く見させてもらったよ。どうやら、オスプレイは日本に来る用意があるみてぇだな。あいつが日本に来るっていうんだったら、話は別だ。俺がやってやる。1.4! オカダ・カズチカ。そして1.5! ウィル・オスプレイ。まとめて俺が叩き潰してやるよ。この混乱を招いている“ベルト問題”、キレイに片づけられるのは、オカダでもオスプレイでもない。俺しかいねぇんだ。それから、オスプレイ。今度は逃げずに、ちゃんと日本に来いよ
(引用:新日本プロレス公式)
上の鷹木信悟のコメントを見る限りは、納得していないながらも
どうやらこの展開を受け入れるということだろう。
これによりIWGP世界ヘビー級王座のWK16でのカードは、
1.4 IWGP世界ヘビー級選手権
(王者)鷹木信悟vs(挑戦者)オカダ・カズチカ
1.5 IWGP世界ヘビー級選手権?
(王者)1.4の勝者vs(挑戦者)ウィル・オスプレイ
ということになりそうである。
これを見て多くのファンの皆さんは気付いたかと思うが、
この展開は今年のWK15の展開と極めて酷似している。
今年の展開を改めて振り返ると、1.4では内藤哲也vs飯伏幸太の2冠戦が行われ、
1.5では直前で権利証を奪ったジェイ・ホワイトが、1.4の勝者の飯伏に挑戦した。
結果的にこのタイトルマッチの連戦に飯伏幸太が勝利し、
その後の2冠統一、IWGP世界ヘビー級王座設立につながるわけだが、
次のWK16でも争うモノの形は違えど同じ流れができつつある。
そう考えると今回の3人の戦いでも、WKが終われば
現在乱立しているベルトの問題に決着がつき、次の展開へと進むことになるだろう。
そうなると注目はどのベルトが残るのか?
いや誰がどのベルトを残すのか?ということになるはずだ。
特にオカダがこの連戦に勝利した場合、
彼がどのベルトを選ぶのか、という部分は大いに注目されるところだ。
何と言ってもオカダは、IWGP世界ヘビー級王座が設立される時、
新日本設立後、最もしてはいけないことをしたと公言していた。
つまりこの時の気持ちをオカダが持ち続けているとすれば、
いまだオカダは現在のIWGP世界ヘビー級王座を認めていない
とも言い換えることができる。
そうなれば現在権利証代わりに保持している、
自身の象徴とも言える4代目IWGPのベルトを継続し持ち続ける可能性もある。
それが次の展開への序章となるかは現時点ではわからないが、
WK16の結果次第ではベルトの問題はくすぶり続ける可能性があるかもしれない。
はたしてWK16が終わった時、誰が新日本の頂点に立ち、
どのベルトが生き残ることになるのか?
今から楽しみで仕方がないのは私だけではないだろう。