先日発表された東スポプロレス大賞に倣い、
前回の記事では個人的な今年の新日本プロレスの
MVP、ベストバウトを決めてみた。
(上記記事↑)
今回の記事ではその続きとしてそこで書ききれなかったその他の賞、
殊勲賞・敢闘賞・技能賞などについて書いていきたいと思う。
今年内藤哲也ともに新日本を盛り上げたレスラーは誰なのか、
これを機会に今一度振り返ってみたいと思う。
殊勲賞 高橋ヒロム
殊勲賞というと個人的には準MVPのような位置づけと考えているが、
その賞に当てはまるのはやはりこの男しかいないだろう。
今年のヒロムは年頭のIWGP王座奪還から始まり、
再開後のNJCでのベスト4という大躍進、
またEVILとの2冠戦、そして先日のBOSJ優勝と1年を通し話題を提供した。
あまりに強い個性により、常に賛否両論を醸しだす存在であるヒロムだが、
その内面は新日ジュニアを見たことのない世界へ連れていくという
誰もなしえなかったことを果たそうとする責任感の強い選手であると思う。
その責任感はまさにジュニア新世代のカリスマにふさわしいものであると思う。
またそのような思いが我々ファンに伝わるからこそ、
その思いを感じたファンはヒロムを応援し夢を見るのだろう。
そう考えると高橋ヒロムというレスラーは、
ジュニアだけではなく新日本全体でもみても
変えの利かない唯一無二の存在であると言えそうだ。
そんなヒロムは間近に迫ったドームで
神宮で失ったベルト奪還に向けた対戦が決まっている。
まずは1.4でS‐JCUP覇者エル・ファンタズモと戦い、
そしてそれをクリアすれば翌日の1.5で石森太ニとタイトルマッチを行う。
下馬評ではヒロムの戴冠を期待する声が圧倒的だが、
はたしてヒロムはその期待に応えることが出来るだろうか。
残り2週間、あれこれと想像しつつその時を待っておこう。
敢闘賞 EVIL
ある意味今年の新日本プロレスを牽引したのはこの男であると思う。
表向きは内藤哲也が牽引したイメージだが、
その影には常にこの闇の王の存在があった。
つまりEVILの存在があってこそ、今年の新日本は良い意味でも、
そして悪い意味でも話題を提供できたといっていいだろう。
それが個人的にEVILを敢闘賞にした理由である。
エンターテイメントに携わるタレント(レスラー)として、
もっとも恐れることは話題にも上らない、つまり無視という反応である。
無視=存在を認められていないということなので、
そこからは何も生まれることはない。
逆説的に考えると、タレントはどんな反応であっても
話題に上り賛否両論を生み出せばその時点で勝ちであるということだ。
そう考えるとEVILはLIJ時代は4番手などと呼ばれ、
まさに存在感を失っていたと言えるだろう。
当時はファンの話題に上ることもすくなかったと思う。
しかしユニット史上初めてLIJを裏切り、
BCへ移籍後は一気にファンの話題を集め、
結果的に2冠王という新日本最高の場所まで上り詰めた。
もちろん今も続くファイトスタイルへの批判はあるが、
それもヒールであることを考えれば当然のことだろう。
つまり今のEVILは新日本で一番嫌われている存在でありながら、
多くのファンが気になる存在であるということだ。
そう考えるとEVILが今年起こした衝撃の裏切りや
その後のファイトスタイルの変貌も
大正解であったのではないだろうか。
技能賞 金丸義信
プロレスにおいては何をもって技能というかは
意見が分かれるところかと思うが、現在の新日本プロレスで
この賞に最もふさわしいのは金丸義信しかいないだろう。
金丸義信を見ていると、試合中常に俯瞰してリング全体を見ているように思う。
それは良くサッカーの名選手でも語られる、
ピッチの上から俯瞰した映像がイメージできることと似ているのではないだろうか。
それが見えているからこそ、金丸は次に何が起こるかが正確にわかり
いてほしい場所にいることができるのではないだろうか。
現在もタイトル保持者であるが、ジュニアタッグにおける無双っぷりは
相棒のデスぺもよく口にすることである。
BOSJは惜しくも負傷欠場となったが、現在は無事復帰となったようだ。
WK15で行われるであろうタイトルマッチも大いに期待したいと思う。
最後に一つ付け加えると金丸と言えば、
やはり受け身について語らないわけにはいかないだろう。
全ての受け身が最高に秀逸であることはご存じの方も多いと思うが、
もしまだ見たことがないという方はワールドなどでぜひ確認してほしい。
それを見ればより金丸義信のことを応援したくなることは間違いないだろう。
まとめ
ここまで2回にわたり、個人的な新日本プロレス大賞を決めてみた。
これに関しては皆さんもそれぞれ意見があるかと思うので、
今年を振り返る意味でもぜひ実施いただければと思う。
またまもなく2021年が始まるわけだが、
1年後同じことをするとすれば、きっと全く違うメンバーになる気がする。
つまり来年は今年と流れが大きく変わる
激動の年になるのではないかと予想している。
まずはWK15で新たなうねりが巻き起こるのか。
いまから楽しみで仕方がないところである。