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鷹木信悟との35分40秒の激烈な死闘を制し、NEVER王座初戴冠を果たした棚橋弘至。
この久々のシングル王座の戴冠は棚橋弘至にとって復活の大きな一歩となるだろう。
そんな激闘の試合後、多幸感に包まれた愛知大会であったが、
まさに締めの言葉を発する直前、あの男が乱入しすべてをぶち壊した。
そう、写真を見てもお分かりの通り、その男とはグレート・オーカーンである。
またこの光景を見たとき、約1年前に起きたあのKENTAの乱入劇を
思い出した方もきっとたくさんいたことだろう。
それくらいこのデジャヴとも言える乱入劇は大きなインパクトを残したと言える。
そしてオーカーンにとってもこれは大きな賭けと言ってもいいだろう。
今回の乱入はハッピーエンドを期待する会場と
映像の向こうのファンの気持ちを踏みにじること、
そして先日のドームで敗れたばかりの棚橋を再び標的にすることなど、
ファンのヘイトを買う要素が満載であるからだ。
もしくはその要素しかないと言ってもいいくらいだ。
つまり今回の行動はヒールとしてこれからの道を切り開こうとする
オーカーンの覚悟の表れと言っていいかもしれない。
これにより直近のNEVER戦線は棚橋弘至とオーカーンの対決へと
舵を切ることになるだろう。
そしてその決戦の舞台は次期シリーズのビッグマッチである
大阪城ホール大会2連戦ということになるはずである。
まずは再び勃発したこの二人の抗争を楽しんでいきたいと思う。
さてここからは今回の本題である、棚橋弘至がこのNEVERのベルトを使い、
今後どのような展開を作っていくのか?ということを考えてみたいと思う。
棚橋弘至は元々このNEVERのベルトは本来の目的を果たす手段である、
そのように語っていた。
鷹木信悟との一連の攻防を通じ、多少気持ちに変化があったかもしれないが、
棚橋の目指す先はさらなる高みのベルトであることは揺るぎないだろう。
となれば次に目指すのは現在飯伏幸太が保持する2冠王座ということになる。
そしてその飯伏幸太は棚橋弘至に向かってこのような発言を行っている
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そして、自称・最強と最高のベルト、NEVERのベルトを棚橋さんに名古屋で獲ってもらって、(肩のベルトを叩いて)僕と対決しましょう。僕も防衛します。その最強を待ってますから。必ず獲ってくださいよ
(引用:新日本プロレス公式)
この発言は現チャンピオンからの3冠タイトルマッチへの誘いと言っていいだろう。
もしこれが実現すれば、新日本が誇るスーパーベビーフェイス二人による
史上初の3冠マッチということになる。
それが良いか悪いかは別として大きな話題となることは間違いないだろう。
2021年は昨年とは違う新たなタイトルマッチの
潮流が生まれることになるのかもしれない。
ではその他にはどのような展開が考えられるだろうか。
それは鷹木信悟により価値の上がったNEVERのベルトを、
棚橋弘至が独自の色を付け、さらに価値を上げるという方法である。
中邑真輔時代のICのように、IWGPに負けない輝きを持ち、
IWGP王者が無視できないくらいの存在になる。
棚橋弘至であればNEVERのベルトをそこまで引き上げることが出来るかもしれない。
それにはやはり今回の信悟のような切磋琢磨するライバルが必要である。
次に対戦するであろうオーカーンに敗れてしまえば、一巻の終わりだが、
そこをクリアすればいろいろな選択肢が見えてくるだろう。
新日本プロレス内の選手はもちろんのこと、
棚橋弘至の実績のネームバリューがあれば、
それ以外の選択肢も生まれてくるだろう。
それは現在にわかに盛り上がりを見せている
あの団体との対抗戦へのきっかけとなるかもしれない。
このようにいろいろな選択肢が考えられる中、
棚橋弘至はいったいどのような道を選択するのか。
それはつまり新NEVER王者棚橋弘至には、
考え方次第ではこれまで以上の大きな可能性が秘められていると
いうことでないだろうか。