ひーじゃープロレスブログ

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【新日本プロレス】鷹木信悟と棚橋弘至によるNEVERをめぐるイデオロギー闘争

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(出典:新日本プロレス公式)

 

1.30愛知大会で行われる、鷹木信悟と棚橋弘至によるNEVERのタイトルマッチ。

その戦いがここにきて大きな盛り上がりを見せている。

 

 

その盛り上がりの大きな要因は、二人のNEVERに対する想いの違いである。

以下は1.19後楽園大会の二人のコメントだが、そこにNEVERに対する

想いの違いが良く出ているので、まずはご覧いただきたい。

 

(鷹木信悟コメント)

棚橋もよ、昨日もな、試合後見てたよ。あれだけ愛を叫んでるが、やっぱり偽りなんじゃないか? 俺はな、前にも言ったけど、八方美人は嫌いなんだよ、棚橋弘至。じゃあ、このNEVERに対しての愛情、真心はどこにあるんだ? お前があるのは真心じゃねぇよ。下心だよ、棚橋。NEVERに恋してるぐらいじゃ、獲れないぜ。NEVERに対して真心があるのは、俺だけだ。

(引用:新日本プロレス公式)

 

(棚橋弘至コメント)

鷹木、無茶苦茶カッコいいな。無茶苦茶カッコいい。無茶苦茶説得力あるよ。けどね、NEVERは俺にとって目的ではない。手段だから。獲ったらまた変わるかもしれないけど、鷹木に言いたい。そのNEVERの先のベルトは見てないの? いっぱいベルトがある、そういう時代です。けど、1番を目指さないと。これが俺の意見です

(引用:新日本プロレス公式)

 

 

二人の想いの違いを端的に言うと、王者の鷹木信悟はNEVERのベルトに

誇りを持ち、まっすぐにそれだけを見ているのだが、

一方の棚橋弘至はNEVERだけを見ているのではなく、その先を見ている。

 

 

そして棚橋はそれを目的と手段という言葉で表現している。

そこで言葉の意味を調べてみると、このような違いがあった。

 

 

目的=実現しようとしてめざす事柄

手段=ある事を実現させるためにとる方法

 

 

つまり目的は最終的な目標であって、

手段はそれを実現するための方法ということだ。

 

 

これを今回の戦いで考えると、鷹木信悟はNEVERのタイトルの価値を

さらに高めることを目標としているかと思うが、

 

 

棚橋弘至はあくまでNEVERは、その先のIWGPを目指すための通過点

である、ということであろう。

 

 

NEVERだけを見ている王者とその先を見据えている挑戦者。

まさに両者のイデオロギーが真っ向からぶつかり合っている状態である。

 

 

この状態を生み出した要因はここまでの二人の

新日本での歩みに大きく関係していると思う。

 

 

鷹木信悟は新日本参戦後、このNEVERのベルトが初めて戴冠した

シングルのベルトである。また数々の挑戦者と激烈な戦いを繰り返し、

そのタイトルの価値を高めた自負もあるだろう。

 

 

一方の棚橋弘至は、いまさら語るまでもないが現在の新日本の隆盛を築いた

立役者であり、エースと呼ばれている男だ。

当然これまでの主戦場は最高峰のベルトIWGPの戦いであった。

 

 

つまり棚橋弘至の主張はレスラーである限り、狙うべきベルトは一つ、

頂点のベルトでしかないということだ。

棚橋弘至にすればこれは当たり前ということであろう。

 

 

しかしジャイアニズムに溢れるNEVER王者はこれが気に食わない。

お前が挑戦するのは俺であり、NEVERのタイトルだ。

 

 

そんなよそ見をしていてこの俺からベルト獲れると思っているのか?

鷹木信悟の気持ちはこのようなことであろう。

 

 

しかし棚橋弘至が言った、この言葉にも一理あるのは事実だ。

『鷹木に言いたい。そのNEVERの先のベルトは見てないの?』

 

 

鷹木信悟の実力を考えれば、棚橋が言う通りその先のベルト、

つまりIWGPのベルトを狙っても、何ら異存はないだろう。

むしろそれを願っているファンも多いくらいかと思う。

 

 

このようにこれまでと違う様相を呈しているNEVER戦線。

はたして棚橋弘至は今回のコメント通り、このタイトルマッチを手段とし、

再び頂点のベルトを狙うための通行手形とするのか。

 

 

もしくはNEVERに対し真心と愛情を持つ鷹木信悟が

先をも見据えているエースを返り討ちにするのか。

 

 

1.30愛知大会。どちらがこの戦いに勝利しても

この先の二人が進む道に大きな影響を及ぼしそうである。

さて二人のイデオロギー闘争はどんな結末を迎えるだろうか。

 

 

 


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