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2.9大阪城ホール大会。ロスインゴベルナブレス・デ・ハポンの2冠王者、内藤哲也、
IWGPジュニアヘビー級王者、高橋ヒロムはともに防衛に成功した。
そして内藤哲也が勝利したメイン終了後、新たなドラマが始まった。
内藤哲也が次に戦いたい相手として『あの男』と呼んでいた
高橋ヒロムをリングに呼び込んだのだ。
その結果、同門かつ師弟関係である二人のシングルマッチが翌日決定した。
そしてそのシングルマッチは、3月3日の旗揚げ記念日大会にてSPシングルマッチとして行われる。
長い時間を経た二人の運命が、ついに交わることとなったこの戦いについて
今回は書いてみたいと思う。
2冠王者とIWGPジュニアヘビー級王者として運命の初対決へ
(出典:新日本プロレス公式)
まずは以下をご覧いただきたい。
これは大阪城ホール大会での内藤哲也とヒロムのリング上でのやり取りである。
内藤「ブエナスノ~チェ~~ス、大阪城ホ~~~~ル!!(※大歓声&大拍手) 今日、大阪城ホールへお集まり下さったたくさんのお客様…(※KENTAが敗者側の花道にいるのを見て)オイオイ、ちょっと待ってようか? KENTA選手、ノートランキーロ。早く帰って下さい(※場内爆笑&大拍手)。ノートランキーロ。焦ったほうがいいですよ?(※場内笑から大『内藤』コール) LOS INGOBERNABLES de JAPON内藤哲也が、史上初の偉業を成し遂げ、そしてここ大阪に! 帰って来たぜ、カブロン!!(※大歓声&大拍手) 東京ドームで2本のベルトを奪取し、今日、大阪城ホールで、2本のベルトを防衛した。次はいよいよ、あの男とのシングルマッチかな!?(※場内驚き&期待の声) 出て来い、高橋ヒロム!!(※大歓声&大拍手&大『ヒロム』コール)」
これでヒロムがIWGP Jr.ベルトを登場し、内藤がマイクアピールを続行。
内藤「ヒロム、俺とシングルマッチをやるのか? やらないのか? シー・オー・ノー?(※Si o no?=イエスかノーか?) お前の答えを聞かせてくれよ(※大歓声&『ヒロム』コール)」
これに対し、ヒロムがマイクを持って返答。そして、それを受けて内藤が締めのマイクアピールを行なった。
ヒロム「内藤さん、覚えてますか? 俺が練習生だったころ、まったく練習について行けなかった俺に、『俺でよかったらプロレス教えるよ』って言ってくれたこと(※大歓声)。内藤さん、覚えてますか? 俺が海外遠征に行く前日に、『ヒロム、お前が帰って来たら、師弟対決しよう』って言ってくれたこと(※大歓声&大拍手)。内藤さん!! 答えはもちろん!! シー。やるに決まってるじゃないですか!(※大歓声) 内藤さん、あなたの答えも教えて下さい。シー・オー・ノー?」
内藤「ヒロム。その答えはもちろん! …シー。やろうぜ、ヒロム!(※大拍手) 高橋ヒロム対内藤哲也の初めてのシングルマッチ! 皆様、楽しみにお待ち下さい(※大歓声&大拍手)。ではでは、会場のお客様、最後は、いつものあれ。そう、ここ大阪城ホールでは初めての大合唱。皆様、準備はよろしいでしょうか?(※大歓声&大拍手) 新日本プロレス大阪城ホール大会、最後の締めはもちろん! (※以下、内藤に合わせてファンが大合唱)EVIL、BUSHI、SANADA、ヒロム、鷹木、イ・内藤。ノスオトロス! ロス! インゴベルルルルルナ~ブレ~~~ス! デ!! ハ!! ポン!!」
(引用:新日本プロレス公式)
上のやり取りを見てもお判りいただけるかと思うが、この二人にはヒロムが
新弟子時代からの深いつながりというモノがある。
そして発言を見てご理解いただけたかと思うが、
二人の関係は俗に言う師弟関係というモノだ。
二人の仲の良さは、普段のリング上などを見ても伝わってくると思うが、
このような理由があるわけである。
今でこそジュニアのカリスマとまで言われるヒロムだが、
新弟子時代のころは、今では想像できないくらいの落ちこぼれだったそうだ。
先輩レスラー全員が、『コイツはすぐに辞めるだろう』というほどであったとのこと。
(辞めて欲しかったとも思われていたらしいが。)
そんなヒロムを見かねたのかどうかは定かではないが、内藤哲也が声をかけたわけだ。
結果、それをきっかけに今のヒロムが出来上がったということなので、
ヒロムにとって内藤哲也は『レスラー 高橋ヒロム』を作った大恩人と言えるだろう。
また内藤哲也としても、絶対に素直に口には出さないと思うが、
新たなジュニアのカリスマと言われるまで成長したヒロムの姿を見て感慨深いものがあると思う。
そんな二人が、2冠王者とIWGPジュニアヘビー級王者という最高の形で戦うのだ。
これまでのいきさつやストーリーを知っているロスインゴファンは感涙モノだろう。
そしてきっと多くのロスインゴファンが集まる大田区体育館は、
メイン終了後大きな多幸感に包まれることになるだろう。
そしてそのリング上には全員が揃っていて欲しいと思うのは自分だけではないはずだ。
ロスインゴベルナブレス・デ・ハポンとしてのプライド
リング上でのマイクが終わった後も言葉を交わしていた二人であったが、
映像を見返してみると内藤哲也がこんな言葉を発していたように見えた。
『ロスインゴベルナブレス・デ・ハポンのプライドを見せようぜ』
内藤哲也が口に出しそうにないフレーズであるので心に残った次第だ。
ロスインゴ結成後、あっという間に人気№1ユニットとなり、
新日本プロレスに欠かせない存在になったのは皆様もよくご存じのはずだ。
またロスインゴはユニット内競争を打ち出していることも皆様、ご存知だろう。
つまりぬるま湯とならず、ユニット内で切磋琢磨することを是としているというわけである。
そんなロスインゴであるが、標榜しているコンセプトと違い、
現実はあまりユニット内での戦いは行われていないと思う。
G1やタッグリーグ等で年に数回対戦が組まれる程度ではないだろうか。
新日本は基本的にユニット同士の戦いを行わないが、それでも同門対決の中で
まだこれぞロスインゴだというモノを見せることが出来ていないと思う。
そんな中、旗揚げ記念日大会という注目が集まる大会で、
このドリームマッチが組まれるわけである。
リーダーの内藤哲也としてもヒロムと戦うこの試合には相当な思い入れがあるはずだ。
そしてヒロムとなら、ファンをワクワクさせる、
素晴らしい試合が出来るはずだと思っているに違いない。
つまり上記の『ロスインゴのプライド』という言葉は、
そんな内藤哲也のプライドから生まれたモノではないだろうか。
このロスインゴの頂上決戦ともいえる戦いを見れるのはあと1か月弱先である。
それまでにロスインゴファンも臨戦態勢を整えておかないといけないだろう。
我々もロスインゴファンというプライドを見せるために。
(当記事執筆後、一夜明け会見があったので以下にリンクしておきます。)
それでは今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。