先日、東京スポーツ紙上でエル・デスペラードが語った、
IWGPジュニアタッグの門戸開放プラン。
すでに多くのプロレスファンの方が読んだかと思うが、
もしまだの方はぜひ読んでいただきたい。
その内容は非常に興味深いものであるはずだ。
そこで今回の記事ではこのプランが果たして実現するのか?
そしてそれが新日本プロレス全体に波及するのか?
そのあたりについて書いていきたいと思う。
まず現在の新日本プロレスだが、他団体に在籍していた大物の参戦はあるが、
基本的に鎖国政策が基本線であるかと思う。
つまり自前の選手だけで展開を構築しているということである。
今の隆盛が築かれる前、つまり年代で言うと2010年ころまでは、
階級問わず他団体の選手が新日本のリングに上がることや、
新日本の選手が他団体に定期参戦することがあったと記憶している。
しかし体制が変わって以降、出来事で言うとレインメーカーショックが
起こって以降はほぼ上記のようなことはなくなった印象である。
そして現在においては海外の提携団体以外の参戦はほとんどなく、
国内の他団体からの参戦となれば皆無と言っていい状況だ。
これは新日本の選手層が充実しているがゆえであろう。
しかし今回のコロナ禍により少し状況は変化してきているかと思う。
海外からの参戦自体のハードルが上がり、マッチメイクが難しくなってきている。
それは特に海外からの参戦が多かったジュニアヘビー級で顕著になってきている。
昨年行われたBOSJも10名という規模となり、WTLと共催という形で行われた。
そのような状況が今回のデスぺのジュニアタッグ門戸開放発言につながっているだろう。
では今回のこのデスぺの発言、つまり他団体からの参戦は実現するだろうか。
たしかに新日本内では、LIJのヒロム・BUSHI、本隊の田口・ワトを破り、
今回BCの石森・ELPを退けると、まさに相手がいない状況であろう。
もし次期シリーズのビッグマッチでタイトルマッチが組まれるならば、
挑戦者の選定に困る状況である。
それゆえにデスぺは他団体に挑戦を呼びかけたのだろう。
そしてその後デスぺはツイッターでこのような発言をしている
↓
邪推してるコメントあるけど俺個人が勝手なこと言ってるだけで新日本の思惑なんか全然関係無し
— El Desperado (@ElDesperado5) 2021年1月20日
あれこれ考えるのは勝手だし楽しいだろうけど残念でした笑 https://t.co/G6TgukhBMA
ここでデスぺが言いたいことは俺が勝手に言っていることで、
会社の許可は取っていない。ということだろう。
ここだけを見ると他団体からの参戦は難しいようにも思える。
しかし私個人的には他団体からの参戦は大いに賛成である。
デスぺには個人的に所縁のある選手もいるはずなので、
そのルートからの参戦はぜひ実現してほしいところだ。
具体的に言うとタカタイチで戦った葛西純や、
個人的に進行があるとされるドラゴンゲートのEitaが挙げられるかと思われる。
この二人の中で実現性が高いのはEitaの方であろう。
ドラゴンゲートも基本的に他団体とは積極的に交わらないが、
Eitaは過去の新日本プロレスに参戦経験もあるのでハードルは低いかもしれない。
また現在は新日本参戦前まで鷹木信悟が務めていた、
ヒールユニットのトップを張っており、格的に見ても問題ないだろう。
もし事情が許すのであればこの二人の対戦はぜひ見てみたいと思う。
Eitaのヌメロ・ウノ対デスぺのヌメロ・ドスの対決が実現すれば
両団体のファンである私としてはかなり感慨深い出来事となるだろう。
さて最後にこの門戸開放が新日本全体に波及するかということだが、
これは今後のコロナ禍の事情、つまり経営状況の事情によるのではないだろうか。
現在も続いている興行の入場制限が長期化すれば、
さすがに各団体も経営が厳しさを増していくことは確実だ。
基本的に何が起こるかわからないのがプロレス界であるが、
上記のような理由でお互いの利害関係が合致すれば、
全くない話ではないと個人的には思っている。
その先駆けとして、今回ジュニアタッグへ他団体からの参戦が叶えば、
それが拡大していくことは大いに考えられるのではないだろうか。