NJCでの棚橋弘至からの勝利、そしてその後の前人未到の4冠王宣言から端を発した
ジェイ・ホワイトと棚橋弘至のNEVERをめぐる抗争。
先日開幕した今シリーズでも連日前哨戦が組まれている。
4.4両国SAKURA GENESISではそのタイトルマッチは組まれなかったが、
おそらくその先のどんたくシリーズでタイトルマッチが組まれることとなるだろう。
では今回の抗争を考える前に棚橋弘至とジェイ・ホワイトという
二人のトップレスラーを改めて振り返ってみたいと思う。
現王者である棚橋は皆さんもご存知のとおり、新日本のエースであり、
かつアイコンと言える存在である。
またこれまでIWGPヘビー級を何度も戴冠しその象徴とも言えるだろう。
一方のジェイであるが、こちらも圧倒的なスピードでIWGPの名がつく王座を
全て戴冠し、常に最高峰のタイトル戦線を賑わせる存在である。
つまり現在の新日本におけるトップオブトップと言えるレスラーである。
そんな二人が今回NEVERという、これまでほぼ縁のなかったタイトルを争う。
この抗争は今後のNEVERの位置づけを占うにあたり、大きな意味を持つことになるはずだ。
ではこの二人の抗争はNEVERというタイトルにどのような影響を与えるのだろうか?
まずこの問題には先に統一されたIWGP世界ヘビー級王座が
大きく関わっていると言えるだろう。
皆さんもご存じの通りIWGP世界ヘビー級王座は
実質これまでの№1と№2のベルトが集約されたベルトである。
つまりこれによりNEVERの位置づけも大きく変わるということである。
これまでのNEVERと言えば、実質シングルのベルトとしては4番手の扱い。
そしてそれに関わるのは、語弊はあるがトップ戦線に届かない選手が主流であった。
しかし現在のNEVERはその立ち位置を大きく変化させていると言えるだろう。
きっかけは前王者鷹木信悟による価値の向上にあったと思うが、
その過程で統一問題が起き、必然的に現在はシングルのベルトとしては
№2の存在であると言えそうだ。
US王座が当初の目的通り、海外で展開するタイトルとなりそうな今、
このNEVERタイトルはより重要視されることになるだろう。
なぜなら今後ヘビー級の選手が保持できそうなタイトルは、
先に挙げたIWGP世界ヘビー級とこのNEVERの2タイトルしかないからだ。
そう考えると今回棚橋弘至とジェイ・ホワイトが
このNEVERを争うということは合点いくところである。
タイトルの価値を上げるには、やはりそれを争う選手の格というものが
必要かと思うが、この二人ばまさに適任であると言えるだろう。
新日本のアイコンとトップヒールが争うベルトとなれば、
ここまでのNEVERの戦いとは違うものとファンも認識していくだろう。
つまり二人の戦いの先にあるものとは、これまでのNEVERの価値観からの脱却を果たし
新しい価値観を創造するということではないだろうか。
そのような理由からこの二人は戦う必要性があるということだ。
さてここまでNEVERに関する今後の展開を、思いつくまま書いてみたが、
皆さんはこの二人の戦いをどのように見ているだろうか。
まずは今後も続く前哨戦に注目していくというところだが、
4.4両国ではタイトルマッチにつながる何らかの動きがあるのではないかと思う。
エースとKing Switchの動向には要注目である。