旗揚げ記念日大会が開催された3月4日、新日本プロレスよりビッグなニュースが発表された。
何と5月に横浜球場、そして東京ドームの2大会の開催が発表されたのである。
これは先日公式サイトにアップされた大張社長が話されていた内容と合致している。
(ドームクラスの会場の定常開催)
ここから期待したいのは首都圏のスタジアムだけではなく、
かつて新日本プロレスが開催していた全国規模のドームツアーである。
これは推測の域を出ないが、東京オリンピックがスケジュール通り今夏開催されれば
あながち非現実的とは言えないことかと思う。
逆に約1か月程度首都圏での開催が難しいので現実味は大いにあるのではないだろうか。
年に一度のドーム開催というプレミアム感はなくなってしまうが、
王座統一を機に新たなステージに向かうのなら丁度よい機会と言えるだろう。
しかし今回発表されたこの2大スタジアムマッチには
一つ懸念すべき点があると思う。
約2週間という間隔で同じ首都圏で行うことを考えると、
カード編成が難しくなり集客という部分の苦戦が予想される。
そこには大いに工夫が必要となるだろう。
であるが、何も勝算がなければこのようなビッグマッチは開催しないだろう。
水面下ではそれ相応の展開が進んでいるかと推測される。
となると期待されるのはやはりAEWとの対抗戦だ。
これは今後のコロナ禍の状況によるかと思うが、
全面対抗とはいかなくとも部分的な開戦は必要になるはずだ。
少なくともUS王者であるモクスリーのタイトルマッチはマストかと思う。
そしてそれに加え日本で知名度のあるレスラーの参戦が叶えば、
お祭り感も高まり動員に寄与するかと思う。
あとはやはり新設されたIWGP世界ヘビー級戦線の充実が必要となるはずだ。
この5月時点ではおそらくであるが、現王者飯伏幸太とNJC優勝者が争う、
春の両国大会の勝者がチャンピオンであるだろう。
内藤哲也が早々にNJC敗退が決まった今、その候補者と言えるのは
飯伏幸太を除けば、オカダ、オスプレイ、ジェイ、棚橋あたりであるだろうか。
上記のレスラーたちであればこのスタジアムマッチ時点で
誰がチャンピンの座に就いても、また誰が挑戦者となっても好勝負は必至だ。
2021年春の新日本を牽引する男はいったい誰になるのか大いに楽しみである。
そして最後になぜ現在のコロナ禍の中、新日本プロレスがこのようなビッグマッチに
打って出たのか?について考えてみたいと思う。
その最大の理由は現在の情勢を逆に利用したということではないだろうか。
実際に開催される5月時点の興行に対する規制は不明瞭だが、
現状と変更はあっても何も縛りがなくなるということはないだろう。
よって定員数の集客は出来ないということになるので、
それならばできるだけ大きい会場で行い、少しでも多くのお客様を集めたいということだ。
また横浜球場は野外ということもあり室内会場よりは規制も緩やかなはずである。
そしてもちろん内外に対して業界の盟主として攻めの姿勢を見せるという意味合いもあるだろう。
現在国内で第2位と言えるサイバーファイトグループが攻勢を仕掛けている今、
新日本プロレスもそれに対抗し攻めの姿勢を見せなければならないとも言える。
統一問題で揺らぎが起きている現在の新日本プロレスだが、
改革にはこのようなことは常につきものである。
しかし新日本プロレスならば、きっとこの揺らぎを良い意味でうまく利用し
今後の展開に昇華させていくことだろう。
その結果ファンからすればワクワクする戦いやストーリーが見れることになり
これまで以上に応援に熱が入ることになるはずだ。
この2大スタジアムマッチはきっと新日本プロレスがコロナ禍前の勢いを
取り戻す大きな起爆剤になるかと思う。
少し先の話ではあるが今からこのスタジアムマッチがどうなるのか期待大である。