1.6 NEW YEAR DASHで勃発した鷹木信悟と棚橋弘至の因縁。
両者のコメントを見ると、このまま一気にNEVERのベルトを賭けた
戦いへと進んでいくことは間違いないだろう。
そこで今回の記事では初めてNEVER戦線へと足を踏み入れる
棚橋弘至を中心に書いていこうと思う。
新日本のエースと呼ばれる男は今おかれているこの状況を、
どのように考え、またその先の展開を見据えているのだろうか。
まず棚橋弘至はNEVERのベルトに関し
このようなイメージを持っているようだ。
『持っている選手のカラーが直に出るベルトであり、
独特の世界観を作れるベルトである』と。
つまりこのベルトを自身が持てば、棚橋の色に染め上げることが
可能であるということだろう。
また現在のチャンピオンである鷹木信悟にも好印象を持っている。
それを棚橋は『行列のできるレスラー』と評しているが、
これはかつての自分もそうであったように、誰と試合しても
相手のポテンシャルを引き出すことが出来る選手であるということである。
これを別の視点でみると、鷹木信悟は新日本の象徴である
棚橋弘至から認められるほどの選手に自らの価値を高めたということだ。
では棚橋弘至はこのNEVERのベルトをどのような目的で
自らのモノにしようとしているのだろう。
それは一言で言うと、IWGP戦線復帰の通行手形にしたいということだ。
IWGP史上最多の戴冠記録を誇る棚橋は、いまだその思いを捨ててはいない。
しかし現在自分が置かれている立場も理解している。
今自分がIWGPに向かっても誰も納得しないとわかっているわけだ。
そして飯伏が保持している2冠王座に向かうには
まずはこのNEVERで実績を残す必要があるという算段である。
つまり棚橋弘至はこのNEVERのベルトを、今回のタイトルにもあるように
自らの変身ベルトにしようということだ。
いかにもこの発言は仮面ライダーを愛する棚橋らしい言い回しである。
しかしエースの描いている展開が実現するかは棚橋次第である。
待ち受ける鷹木信悟はベルトを簡単に獲れるほど安い相手ではない。
現在の力関係やコンディションを考えると、
鷹木信悟の方が優勢と言える状況だろう。
しかし逆境に追い込まれてこそ
棚橋弘至の力が発揮されることも事実である。
ここでもその力が発揮される可能性は十分にあるはずだ。
新たな展開へと突入したNEVER戦線と棚橋弘至。
ジァイアンが作り上げた世界観をエースは破壊することが出来るのか。
そしてその先にエースはどんな色をこのベルトにつけていくのか。
世界観の破壊と創造。
この二人の戦いにはそんなテーマがあると言えそうである。