2.11広島大会メイン終了後、悠然と姿を現した内藤哲也。
ここまではもしかすると予想していた方も多かったかと思うが、
その後の内藤哲也の行動はまさにファンの斜め上を行くものであったかと思う。
内藤哲也が登場したとき、大方のファンが2冠戦のリマッチかと考えたかと思うが、
彼が出した答えは何とインターコンチ(以下IC)の
ベルトのみに挑戦するというものであった。
そして内藤哲也がICのみに挑戦表明した理由はリング上でのコメントに集約されている。
↓
飯伏、飯伏、いや、1月5日、東京ドーム大会で神様になられた飯伏幸太選手。次のタイトルマッチの挑戦者に立候補しに来たぜ、カブロン! た・だ・し、ただし、つい1カ月前に東京ドームで完璧に3カウントを獲られたわけで、またその2本のベルトに挑戦させろだなんてことは言わないよ。2本ではなく、1本、つまり今回は片方のベルトだけを懸けて、俺とタイトルマッチをしてもらおうか。俺が挑戦したいベルトは……インターコンチネンタル王座。その白いベルトに挑戦させてもらおうか。挑戦したい理由は簡単。“神様”飯伏幸太が掲げている2本のベルトを1本に統一したいというプランに反対だからだ。どうだ、飯伏? いやいやいや、どうですか、“神様”飯伏幸太選手。是非是非、神様のお声を聞かせてください
(引用:新日本プロレス公式)
その理由とは飯伏が掲げるベルトの統一構想に反対であるという、
いたってシンプルなモノであった。
そしてそれならばあえてIWGPヘビーではなく、結果的に吸収されそうな
ICのベルトに狙いを定めたということだろう。
内藤哲也が先日語っていた少し見えてきたプランというのは
このIC挑戦という仰天のプランであったということだ。
では内藤哲也が見据えるIC奪還後のプランとはどのようなものだろうか?
まず考えられることはこのICを通行手形として、
もう一度IWGPヘビー獲得を狙うというプランである。
内藤哲也言う二冠王者とは、飯伏が掲げる統一王者ではなく、
同時に保持しているという意味での2冠王者である。
そして彼の希望は終始一貫それぞれのベルトで防衛戦を行い、
全国の多くのお客様に内藤哲也の姿をお見せしたいというものである。
内藤哲也が狙う本当の目的とは前王者時代に出来なかった、
分割での防衛戦実施ということであるだろう。
それを作るきっかけをあえて今回ICのみ挑戦という流れで作ろうとしたならば、
さすが内藤哲也と言わざるを得ないだろう。
ファンの心を掴むポイントをこの男はよくわかっている。
だからLIJ結成後長い時間がたっても変わらぬ支持を集めているのだろう。
では話は変わるが今回もし内藤哲也がICを奪還したとすれば、
敗者でありながら至宝のベルトだけを保持することになる飯伏幸太は
どのような動きに出るのだろうか。
おそらく今後のスケジュールを考えると、IWGPヘビーのベルトには
NJCの優勝者が挑戦することになるはずだ。
そして優勝者が春の両国大会で挑戦となるはずだが、
その展開は飯伏幸太としては複雑な思いがあるだろう。
これまでの通例では王者はNJCは参戦しないことになっているが、
今回の流れは前例がないとすれば、IWGP王者のNJC出場も
面白いのではないだろうか?
そこで自ら優勝すれば、再び内藤哲也のICに挑戦できる可能性もある。
もちろんIC王者の内藤哲也も登場し、至宝のベルトを狙う可能性も高いだろう。
もし本当にそのような展開となれば、NJCもより盛り上がることは確実である。
そして内藤哲也の今回の行動がここまでを読んでの行動であれば、
本当にすごいことであるかと思う。
やはり新日本の中心が似合うのはこのカリスマ以外にはいないのだろうか。
今回の内藤哲也の一連の行動をみて改めてそう感じた次第である。