来年2月の東京ドーム大会での引退が決定している、
稀代のプロレスラーである武藤敬司。
現在その引退に向け全国で引退ロードを実施しているが、
先日は福岡でのラストマッチを終えた。
そして武藤敬司の次の引退ロードは10.30有明大会であるが、
そこでは新日本プロレス時代の愛弟子と言える棚橋弘至との対戦が待っている。
(カードは武藤&丸藤&稲村vs棚橋&真壁&本間)
そしてそんな棚橋との対戦が迫った武藤が
45歳となり満身創痍でリングに立ち続ける愛弟子に、
東スポのインタビューの中でこんな言葉を贈った。
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年を取ってくればあちこち痛くもなる。だけど、それを痛く感じるか楽しめるかで違うんだよ。痛みすら楽しむ。しんどいことを楽しめるかだ
武藤はこの言葉の意味を、老いを楽しむこと、という風に話しているが、
それはつまり思い通りに動かなくなった現在の状況を悲観するのではなく、
それを楽しみ、かつどう活かすかを考えろ、というようなことを
棚橋弘至に伝えたいのではないかと思う。
確かに現在の新日本プロレス隆盛の立役者であり、
エースと呼ばれる男も45歳となり、
10年前と同じコンディションとは言えないだろう。
特に長年ハイフライフローを筆頭とした技で酷使した膝は
かなりダメージが大きいように感じる。
これは若いころムーンサルトプレスを多用し、
結果膝を壊してしまった武藤敬司に似ている状況と言えるだろう
その後武藤敬司はファイトスタイルを、引き算のプロレスと称した
技を極限まで絞る方向にスタイルチェンジしたのだが、
棚橋弘至もまだ長く現役を続けるというのであれば、
近い将来そのような方向に進む必要があるだろう。
実はこのような話は今回だけではなく、
棚橋が欠場するたびに話題に上る話ではあるが、
今回武藤敬司と久しぶりに直接触れ合うことで
ついにその決断をする可能性もあるだろう。
つまりそれは棚橋弘至がハイフライフローを基本的に封印し
その他の絞られた技で試合を組み立てるということだが、
そんな棚橋を見てみたいというファンも多いのではないだろうか。
そしてそのスタイルチェンジが棚橋弘至の本当の目標である
IWGP世界ヘビー級王座奪取に繋がるカギとなるかもしれない。
団体の違いはあれど武藤敬司がノアの至宝を奪取し
かつベストバウトを受賞したのは50代後半のことである。
そう考えれば棚橋弘至が新日本プロレスで
再び頂点に立つこと可能性もあるということだ。
はたして10.30有明大会では武藤敬司は棚橋弘至に対し何を伝え、
そして棚橋弘至はそれにどう答えるのだろうか。
いろいろな意味で注目の一戦となることは間違いないだろう。