ついに本日開催されるレッスルキングダム16。(以下WK16)
今年のサブタイトルはBeyond the Legacy、
このタイトルの意味を意訳するとこれまでの歴史を超えるというところだろうか。
50周年を迎え新日本プロレスは新たな時代に入る。
そんな思いがこのタイトルに詰まっているのかもしれない。
そしてそんな節目となる今年のWK16のメインを二日間にわたって担うのは、
新日本プロレス至宝のタイトルであるIWGP世界ヘビー級王座をめぐる戦いだ。
そしてそれらに関わる3人は各自がベルトを保持し、
それぞれの立場で自らの意思を主張している。
はじめに現状を整理すると、
まず現王者鷹木信悟はIWGP世界ヘビー級のベルトを掲げ、
俺こそが真のチャンピオンであると発言している。
(鷹木信悟インタビューはこちら↓)
この主張は彼の立場からすればそれは当然のことであるが、
他の二人もベルトを掲げている今、新日本プロレスには
実質的に3本のベルトが存在している。
そして鷹木信悟はそれを許している新日本プロレスの姿勢が
この問題の混迷の元凶であるとも提言しているが、
客観的に見ればこの王者の主張は極めて正論だ。
しかし正論が正義ではないというのはプロレスの歴史が物語っている。
つまり最後に勝利した者こそ正義であり、王者を名乗ることが出来るということだ。
今回の三つ巴の戦いもその構造は変わらないだろう。
そして今回そのプロレスの歴史に則り、
なかば強引な手法で王者を自認しているのは
オカダカズチカとオスプレイの二人である。
まずオカダはG131覇者と言う名目の元、
自らの代名詞とも言える4代目のIWGPヘビー級のベルトを持ち出した。
そう2021年に行われたベルト統一により、封印されたあのベルトである。
(オカダカズチカインタビューはこちら↓)
ここからは個人的な見解となるが、
このオカダの今回の主張は3人の中で一番共感が出来ない思いがある。
なぜこれまでの権利証ではなく、封印されたIWGPのベルトなのか?
このベルトを持ち出したオカダの気持ちをあえて言葉にすれば、
それはこのベルトこそがこれまで自分が積み上げてきた歴史そのものだからだろう。
そして新日本プロレスもその実績に敬意を表しオカダの主張を認めた。
今回の流れを肯定的に考えればこのようになるのではないだろうか。
はたしてオカダが今回の三つ巴の戦いを制した時、いったいどのベルトが残るのか?
そのあたりも大きな注目となるだろう。
そして最後はリアルIWGP世界ヘビー級王者を
自称するオスプレイについて触れていきたいと思う。
今回オスプレイは自身のケガでIWGP世界ヘビー級王座を
返上となったことを不服とし、レプリカとされるベルトを作り
リアル世界ヘビー級王者を名乗っているわけだが、
個人的にはオカダの主張より共感できる部分がある。
(オスプレイのインタビューはこちら↓)
なぜならオスプレイはNJCから誰にも敗れていないからだ。
つまり試合と言う舞台で彼に土をつけたものがいないとなれば、
オスプレイの主張はオカダと比較すれば理にかなっていると言えそうだ。
もちろん勝手にレプリカとされるベルトを作ることは褒められたものではないが、
新日本のトップに立つにはそれくらいの主張をしなければ
淘汰されていくことも事実かと思う。
自分の居場所は自分の力で作る。
それをオスプレイは体現し今回の三つ巴の戦いに食い込んだということである。
はたして1.5のメイン終了後、今回の3つのベルト問題に終止符を打ち、
ベルトを掲げている男は誰になるのか?
その戦いは本日17時から開戦だ。