本日11.21愛知県体育館で行われるBOSJ28公式戦。
そのメインはIWGPジュニアヘビー級王者エル・デスペラードと高橋ヒロム
による宿命のライバル対決である。
ご存じの通りこのカードは昨年のBOSJ27決勝戦のカードであり、
現在の新日ジュニア最高峰のカードと言えるだろう。
そしてそんな戦いを前に二人はこのようなコメントを出している。
↓
(高橋ヒロム)
次は、デスペラードか……。事実上、いや、ファン全員が思ってるだろう、去年と同じ、俺とデスペラードが決勝じゃないかって。そして、その試合が一番見てぇんじゃないかって。(※立ち上がって)さぁ、ほかのジュニアの皆さん、それを許したらおしまいだぞ。俺とデスペ、いや、俺とデスペしかいないジュニアは、終わってしまうぞ。ここまで来いよ。ここ(頭脳)を使える、俺を超えてみろ……
(引用:新日本プロレス公式)
(エル・デスペラード)
1勝2敗のチャンピオン様はこっから連戦連勝だ。ヒロムとどんな試合になると思いますか? ヒロムとどうですか? ヒロムってどんな選手ですか? バカ野郎! 『SUPER Jr』は全員横一列だ。俺とヒロムシリーズじゃねえんだよ。
(引用:新日本プロレス公式)
この二人の発言から私が感じることは、
それはジュニアに対する危機感というものである。
凱旋帰国後その圧倒的な存在感から一気に頂点に駆け上がったヒロム。
現在ベルトは保持していないが事実上新日ジュニアのトップに君臨する男だ。
またそのヒロムの同期にして現チャンピオンのデスペラード。
ヒロムとは違い燻っている期間が長く続いたが、近年は一気にポジションを上げ、
今年の新日ジュニアは実質デスぺが牽引したと言っていいだろう。
つまり彼ら二人が現在の新日ジュニアのトップオブトップと言うわけだが、
そうだからこそ二人はこの状態に危機感を抱いているわけだ。
先日のヒロムの発言通りこのカードを事実上の決勝戦と見る向きは多いだろう。
またヒロムの優勝や再びこのカードが決勝で組まれると考えているファンも
やはりたくさんいるかと思う。
俺たち二人だけが目立っていていいのか?
他に俺たちのレベルに到達するヤツはいないのか?
彼ら二人は表現は違うが、きっとこのようなことを伝えたいという事かと思う。
たしかに明確なトップがいるということは構図としてはわかりやすくて良いが、
それは組織の硬直を招くことになる。
そしてそれはマンネリという方向に進んでしまうわけだ。
では今回のBOSJ28でそんな二人を驚かせる存在は出てくるだろうか?
現在の状況を見ているとその筆頭候補はSHOではないだろうか。
成績も3戦全勝と首位を走っているが、なによりヒールとしての存在を高めている。
ダークヒーロー全盛の新日本であるが、
今のSHOのスタイルはそれには当てはまらない独自のキャラクターと言える。
そのファイトスタイルは今のところ圧倒的に否が多いが、
醸しだすサイコパス的な雰囲気やヒール転向後のワードチョイスは
個性として素晴らしいと感じている。
このままヒール道を突き詰めていけば、太陽と月と評される二人とは違う
新たなポジションを掴み、対立軸としての立場を築くことができるだろう。
ここまでですでにヒロムとデスぺから勝利していることを考えると
SHOが決勝戦に進出する可能性は高いだろう。
そしてその対角線に立つのはおそらくこの二人のうちのどちらかだ。
個人的にはそれはヒロムかと考えているが、
もし決勝戦でヒロムを倒すことができれば時代は一気に動くかもしれない。
ヒロム・デスぺの2強時代は続くのか?
もしくは新たな時代をSHOが強引に切り開くのか?
今年のBOSJ28はそのあたりにも大いに注目していきたいと思う。