日本時間2.19に行われた新日本プロレスサンノゼ大会。
その大会では男女のIWGP戦が行われるなど注目のカードが数多く行われたが、
ある意味最も注目を集めていたのはジェイ・ホワイトとエディ・キングストンによる
ルーザーリーブ・ニュージャパンマッチだろう。
2.11大阪大会でヒクレオに敗れ、
すでに日本追放となっていたジェイ・ホワイトだが、
この一戦にも急遽キングストンからの提案により新日本プロレス追放が賭けられることになった。
この展開から多くのファンはジェイの新日本プロレス離脱を予想していたかと思うが、
試合の結果は残念ながらその予想通りとなり、
敗れたジェイは新日本プロレスからも追放となった。
これを額面通りとればジェイは今後他団体で活動するということになるが、
事態は試合後に起こった。
それはデビッド・フィンレーが傷心のジェイ・ホワイト急襲したのである。
多くのファンの方はご存知かと思うが、
この二人はともに野毛道場で同時期を過ごした間柄であり、
切っても切れない関係であると言っていいだろう。
しかしヤングライオン卒業後の経緯を見れば、
ジェイ・ホワイトは新日本プロレスの主要タイトルを獲得し、
バレットクラブのリーダーまで昇りつめ、プロレス界の主要人物となったが、
一方のデビッド・フィンレーはIWGPタッグのタイトルは獲ったものの、
実績では大きな差が開いたのは事実である。
そう考えると今回のフィンレーの行動はそれらの嫉妬というべき感情が
起こさせた行動かもしれない。
今後この二人の関係がどう展開していくのかはわからないが、
再び彼らの運命は交差したということであろう。
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(デビッド・フィンレー マイクアピール)
お前にはこの会社があるのに、出ていくって!? お前の手のひらにこのビジネスがあるっていうのにだ。それなら俺がお前から奪ってやる! お前にはわかるか!? ステージの裏でどれだけのあいだ、ジェイ・ホワイトが持っているものをメチャクチャにしてやると考えていたかわかるか!? 俺は考えるのをやめたんだ。俺はジェイ・ホワイトが持つものを台無しにしてやると決めたからな! エクスキューズミー。心から言わせてもらう。お前の“ERA(時代)”なんてク・ソ・ク・ラ・エだ! そして、カリフォルニアよ、クソクラエ!(※ブーイング) それからジャパン! それにアイルランドもだ! なぜなら俺はどこにいっても“よそ者”だからだ! アメリカでは俺はアイリッシュ。アイルランドでは俺はアメリカ人。そして日本では“ガイジン”だ! 率直に言って、これはサイアクだぜ。うんざりだ。なぜなら俺は国のためだけにプロレスをやってるわけじゃない。ビジネスでプロレスをしているからだ。(※『だまれ』コール)ノーノーノー。(※観客に向かって)お前たちが黙れよ。俺のことを“ガイジン”と呼びたいか!? “ガイジン”と呼びたいのか!? 俺はこの国に4世代に渡り住んでいる。(※カメラに向かって)おまえはどうだ!? (※観客に向かって)何年だ!? 何年暮らしている!? 誰も言えないだろう。 俺は4世代に渡って暮らしている。教えてやる。カリフォルニア、ジャパン、俺の言うことを聞いたほうがいいぞ。もし、お前らの誰かがこのロープをまたぎたいなら、俺の許可を得ることだな。(※ジェイに向かって)ここからさっさと出て行けよ。俺がナイスにキレイに終わらせてやる。急げよ。俺はこれ以上祈らないし待たない。このビジネスは血と泥から生まれた。俺のように獰猛なやつが“ホーム”だと思える場所は、(この場所以外)この地上にはないんだからな!
また今回の急襲劇を別の視点で見てみると、
それはバレットクラブのリーダーの歴史は、
時のリーダーを裏切ることで継承されてきたということにつながるかと思う。
前リーダーのケニー・オメガに関しては明確な裏切り劇があったわけではないが、
それまでの二人のリーダー(フィン・ベイラー、AJ・スタイルズ)は
ファンの前で明確に次のリーダーに裏切られるという形で継承が行われた。
そう考えるともしこのまま本当にジェイ・ホワイトがいなくなるとすれば、
次のバレットクラブのリーダーは今回彼を襲撃したフィンレーとなるのだろうか。
思い起こせばフィンレーはいつのころからかシレイリを手にし、
自身をTHE REBEL(反逆者)と名乗るようになった。
これと今回の行動がどこまでつながっているかはわからないが、
おそらくフィンレーは今回の行動でヒールターンしたということになりそうだ。
となれば次にフィンレーが来日するNJCでの行動が注目されるが、
はたしてそこで何か大きな動きがあるのだろうか。
ジェイ・ホワイトとデビッド・フィンレー。
そしてバレットクラブを巡る展開の今後に我々は注目しておく必要があるだろう。