先日メイ社長の緊急会見内で、諸々の発表があった。
そのうちの一つとして、今期も新日本プロレスは
黒字決算であるという発言があった。
この状況の中、黒字で運営を行うことは、どれだけ難しいかは説明不要かと思う。
では今回はビジネス的視点でそれらを考えてみようと思う。
新日本プロレスはおそらく7月決算なので、
今期の期間は2019年8月~2020年7月であるはずだ。
つまり約半年近く興行が打てなくとも、黒字となる収益があったわけである。
ではこのような未曽有の事態にも関わらず、
今期も黒字化した大きな要因とは何だろうか。
これはやはり東京ドーム2連戦が大きく寄与していると思われる。
皆さんもご存知の通り、今回の東京ドーム2連戦で約7万人の動員があった。
これは推測だが平均すると、観客一人が消費した単価はチケット、
グッズなどを合わせると約1万円~1.5万円くらいであろうか。
よってこの二日間での売上はざっと7億円~10億円前後と思われる。
改めて計算してみると国内のプロレス団体としては恐るべき収益力だ。
これは他の団体からすれば数年分の売上に匹敵する金額である。
さらに毎月の定期収入として有料動画配信『新日本プロレスワールド』の収入がある。
コチラは約10万人の会員がいると言われているので、月間1億円、年間なら12億円だ。
これは一般的なビジネスでも言えることだが、やはりサブスクリプションと言われる
定期的な収入が見込めるビジネスモデルを持っていると収支は安定する。
メイ社長も会見内で語っていたが、この興行休止期間中でも
ワールドの会員数は維持できているようである。
これは新日本プロレスへの信頼と期待の表れと言えるだろう。
新日本プロレスの前期売上は54億円と言われているが、
もし今期も通常通り興行が行われていれば、それを更新していたことだろう。
3月からの休止期間を考えれば、もちろんその更新は難しいが、
それでも30億前後の売上が見込めているのではないだろうか。
大所帯であるため、支出も大きいが採算ベースは維持できているということだ。
日本の大企業といわれている大手各社が、軒並み赤字へと転落しているという
ニュースが飛びかう中、規模の違いはあれど素晴らしい経営手腕と言えるだろう。
これは先日のメイ社長の会見を見て感じたことだが、
本当に新日本プロレスのことを大切に考え、愛しているというがよく伝わった。
社長だから当たり前ともいえるが、これまでメイ社長が経営してきた企業と比較すると
新日本プロレスの規模はそこまで大きくはない。
それはまさに上にも書いた日本の大企業と言われるところを経営してきた
メイ社長にすれば、スケールに物足りなさを覚えても仕方がないと思う。
(前職のタカラトミーの売上は年間約1800億だ。)
しかし規模の大小はメイ社長にとっては関係ないのかもしれない。
自分が愛しているプロレスのため、そして新日本プロレスのために、
全ての英知を注いでくれているのだろう。
今後のことはコロナウイルスのパンデミックの中、不透明なところは多いが、
今夏、もしくは秋のG1までに通常に近いモードに戻れば、
来季も安定した収益が見込めるはずである。
そしてこの未曽有の事態を乗り越え、かつ安定した収益が続けば、
メイ社長がよく言っている、10年、20年先にもあり続ける企業に近づけることだろう。
さらにその先には社会的な信用となる株式上場もあるかもしれない。
そうなればさらに会社としての基盤は強固となることは間違いない。
稀代のプロ経営者であるメイ社長が連れて行ってくれるであろう、
未来にはファンとして期待せずにはいられない。
当ブログもささやかながら、その一助となるよう今後も書き続けていきたいと思う。
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