(出典:新日本プロレス)
先日、5月3日、4日に連日行われたTele Pro-Wrestling。
そしてその大トリとして内藤哲也が登場した。
すでに多くの皆さんがご覧になったことだろう。
結果としては最高に面白い仕上がりとなり、
内藤哲也とテレプロの相性は抜群であったと言えるだろう。
よく考えればそれもそうだ。
内藤哲也の最大の武器は言葉の力である。
内藤哲也×プロレス×言葉。
テレプロはこの3つが揃っているわけだから面白くなって当然である。
今回ともに登場したのは、野上アナとミラノ・コレクションAT。
内藤哲也と野上アナと言えば、やはりあのフレーズを思い出さずにはいられない。
主役になると言わなくなったいま、
主役になってほしいと願う声が聞こえてきます。
夢を語らなくなった内藤にファンが夢を見始めている!
2016年4月両国で初めて内藤哲也がIWGPヘビー級を
戴冠した時の入場時での神フレーズである。
熱い実況には定評がある野上アナだが、
このフレーズを聞いて胸を熱くした内藤ファンはきっとたくさんいたはずだ。
話をテレプロに戻すと、放送時間の大半は内藤哲也が
二人をイジり倒すという内容であるが、それがファンのツボをついていて
じつに面白く仕上がっている。
今回のテレプロでは多くのレスラーが登場したが、
文句なく一番の面白さであっただろう。
まだご覧になっていない方は、新日本ワールドでご視聴いただきたい。
(新日本プロレスワールドリンク先)
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そこでこれは個人的な提案だが、このテレプロの企画は今回限りとせず、
通常興行が始まってもぜひレギュラー化してはどうだろうか。
各シリーズの主役が、シリーズ終了後にテレプロを行えば、
ファンもよりシリーズを満喫できるのではかと思う。
今回テレプロを行ってみて内藤哲也が、その面白さを自身で感じたのならば、
ぜひ新日本プロレスに進言してほしいと思う。
現2冠王者が言う言葉なら、新日本プロレスもさすがに
聞く耳を持つのではないだろうか。
今回ばかりは『俺の言う提案は通らない』とならないでほしいところだ。
少し話は変わるが思えば内藤哲也には会社に対して唾を吐き、
そして噛みついていた時代があった。
あれはロスインゴ結成直後の2015年~2016年ころであったと思う。
オカダカズチカに、棚橋弘至に、そして木谷オーナーに対しても、
思っていることを言葉にし、噛みついていたものだ。
それは反体制の象徴として、圧倒的なファンの支持を集めた。
しかしその舌鋒鋭い攻撃は内藤哲也自身がカリスマとなり、
ロスインゴが圧倒的な支持を集めすぎてしまったため、
影をひそめてしまった感がある。
つまり内藤哲也が自身の意図ではないかもしれないが、
図らずしも反体制側から体制側へと移行してしまったからではないだろうか。
その結果制御不能という最大の魅力がいつの間にか薄れてしまったわけだ。
しかし今回のテレプロでの内藤哲也は、
共演した二人に対しても制御不能な感が満載であり、
それが個人的には楽しめた大きな要因であったと思う。
2冠王になった現在では難しいことかと思うが、
やはりファンとしては内藤哲也には制御不能でいてほしいと思っている。
このようなご時世だからこそ、会社に対しファンの心を代弁し、
あれもやれ、これもやれと物申してほしいと思う。
そしてあの頃のように、新日本プロレスに波紋を巻き起こしてほしいものだ。
今回のテレプロを見て、すこし前のことを思い出しつつ、
そんなことを感じた次第であった。