まずは上の3つの記事をご覧いただきたい。
これはここ最近のプロレス界、格闘技界のニュースである。
ニュースといっても、グッドニュースではなく、
もろもろの団体での興行中止というバッドニュースであるが。
まずはプロレス界ではないが、日本格闘技界のトップランナーである、
RIZINの興業中止が発表された。
この記事内でも榊原CEOが話しているが、その損害額は億単位であるとのことだ。
また先日強行されたK-1興行についても言及している。
そちらも併せご確認いただけると、置かれている事情が良く理解できると思う。
続いては全日本プロレスのチャンピオンカーニバル(以降CC)の中止決定だ。
今回40回目という伝統あるシリーズだが、初めて中止となってしまった。
最近の流れは正直終えていないが、古くからのファンにとっては、
全日本のCCと言えば、新日本のG1に相当する大会であるといえるだろう。
コチラに関しては延期するもようであるが、その時期などは定かではないようだ。
そして新日本プロレスの大会中止延長のニュースである。
現段階では4月18日までの延期となっているが、
その先の開催に関しても、現状を考えると全く持って不明瞭である。
事実として言えることは、2か月近く興業がストップしているということだ。
いくら他団体に比べ体力があるといっても、相当なダメージであるだろう。
そして以下は4月3日に行われた小池都知事の記者会見のニュースだ。
その中で気になる箇所があったのでここに抜粋しておく。
このなかで、小池知事は「緊急事態宣言」が出された場合は、都として、
▽都民に外出の自粛などを要請し、
▽各施設やイベントの主催者には施設の使用停止などを要請するなどとしています。
(引用:NHKニュース)
つまりこれは何を意味するかというと、
必然的に都内での興行が完全にストップするするこということである。
(緊急事態宣言時)
緊急事態宣言ということなので、当たり前ではあるのだが、
それは興行会社の活動もストップすると同義である。
しかしニュースの内容を見てみると、その補填に関しての記載は見当たらない。
つまり端的に言うと、『興行はするな。でも補填もしない。』ということである。
この部分を早急に対応しないと、
この問題が終息した時にはエンタメの灯は消えているであろう。
つまり娯楽を欲するときには、それを提供する存在がいないということである。
その対応が直接的な補償金なのか、融資なのか、税制を優遇するのかは、
素人の私には知る由もないが、何か行動を起こさないと現実になる可能性が高いだろう
そしてこの状況下でプロレス界に必要な考えかと思うニュースを見つけたので、
以下に記載したいと思う。
これはJリーグの村井チェアマンの話である。
キーワードは「競争から共存へ」。村井チェアマンは次のように背景を説明する。
「Jリーグはこれまで比較的順調に成長を遂げてきた。直近数年間ではある意味、大きな成長の可能性を確信していた。平時の状況ではJリーグはある種、護送船団的な方針から『競争』のフェーズに移行していくというところで、各種の経営努力が報われるように、経営努力や競技成績に応じて大きく傾斜する経営オペレーションに向かうと宣言してきた」。
ただし、クラブの財政危機や選手間の感染拡大が懸念される中、その舵取りを修正せざるを得ない状況となった。
「この2020年においてはある種、Jリーグが非常事態な状態の中で、『競争』の状態からチューニングを行うと宣言した。一つ一つのクラブに経営危機が訪れる場合もあるし、リーグ自体が平時とは違うオペレーションに移行せざるを得ないモードだという認識の中、個々のオペレーションを『競争』のフェーズの象徴である理念強化配分金などの施策の見直しをしていく。いまはすべてのクラブが安定したサービスを提供できる状態、経営基盤を守ろうということで、Jリーグの中である種の有事であるという認識の中、モードチェンジを申し上げた」。
こうした現状をクラブ代表に伝えた上で、今季は賞金と理念強化配分金の見直しを行うことが決まった。
(引用:ライブドアニュース)
この話を端的に言うと、これまでは経営努力やチームの成績に準じ、
傾斜的な配分を行ってきたが、この2020年は有事のため、それを一旦ストップし
リーグから脱落しないよう共存を図る配分を行うということである。
このままこれがプロレス界(格闘技界)に当てはまるとは、協会の有無もあるので
思わないが、考え方自体は置換できるのではないかと思う。
これまで生存競争を行っていた各団体であるが、この有事の中プロレスという旗印の元
協力することが必要ではないだろうか。そう、共存するためにということである。
方法論は多くの可能性があるだろう。
各団体からスター選手を抽出し、何らかの形でオールスター興行を行い収益を得る。
そしてその収益は共存のため分配する。
また各団体の決定している会場などを情報共有し、
それぞれの団体に合うように再度スケジューリングし稼働率を上げる。
この他にも各団体が協力すれば、できることはきっと多くあるはずである。
競争から共存。
これは今後のプロレス界を考えるうえで必要なのではないだろうか。
見えない敵から業界全体を守るために。
では今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました