3.12愛知大会の第4試合の試合後、
おそらく誰も想像していなかったサプライズが発生した。
そのサプライズとはこの試合に出場していた
現IWGPジュニアヘビー級王者のデスペラードを
何の前触れもなく登場した、HOTのSHOが襲撃したのだ。
SHOの突然の乱入と言えば、昨年のBOSJの優勝決定戦での乱入が思い浮かぶが、
再びマーダーマシンと呼ばれる男が動き出した。
ここまでSHOは3K解散後、元パートナーであったYOHとの抗争が
長らく続いていたが、ここにきてついに新たなターンに入ったということだろう。
そしてそのSHOが襲撃後、バックステージで語ったコメントに
今回の行動の意図が見て取れる。
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ねぇ、ここにいるみんなも、狂ってるとは思いませんか? 今この世の中。世の中、狂ってますよね。それはね、新日本ジュニアのパワーバランスも同じだ。全部狂ってんだよ。俺がちゃんと、整えてやるんだ……
(引用:新日本プロレス公式)
新日本ジュニアの狂ったパワーバランスを整える。
SHOの今回の襲撃の目的はこの言葉に集約されているといっていいだろう。
では新日本ジュニアの狂ったパワーバランスとは何か?
それは現王者デスペラード、そしてカリスマ高橋ヒロムの2強時代
と言われている現在の新日本ジュニアの序列ということだろうか。
世代で言うとSHOからすれば、デスぺやヒロムは一つ上の世代にあたるわけだが、
ヒロムが凱旋帰国後即座にトップ選手に昇りつめたことを考えれば、
この世代がジュニアのトップに君臨している期間はかなり長いと言える。
その間SHOはYOHとともにジュニアのタッグ戦線を牽引していたが、
シングルでは真の意味でまだトップに位置にいるとは言い切れないだろう。
つまり今回の行動は現在のSHOのキャラクターには似つかわしくないが、
ある意味世代闘争という側面もあると言えそうだ。
上の世代から時代を勝ち取る。
SHOは決してそのようなことは言わないと思うが、
マーダーマシンの心のどこかにそのような思いがあってもおかしくはないだろう。
では今回のSHOの行動で決定的となったであろう、
デスペラードとのタイトルマッチはどこで組まれることが濃厚だろうか。
新日本プロレスの次のビッグマッチはNJCの大阪城ホール2連戦であり、
その少し先には4月の両国国技館大会も予定されている。
SHOがこの時点で動いたということを考えれば、
これは3.26もしくは3.27の大阪城ホール大会で組まれることとなりそうだ。
そして最初の防衛戦が4.9両国国技館となるだろう。
そしてもし次のタイトルマッチがSHOが勝利し、IWGPジュニア王座初戴冠となれば、
その最初の防衛戦に名乗りを上げるのはやはりヒロムしかいないだろう。
同期かつ最高のライバルであるデスぺがSHOにもし敗れることがあれば
この男が黙っているわけはない。
またそうなることはSHOにとっても願ったり叶ったりの状況といえるだろう。
それはトップを走る二人を立て続けに倒せば、
一気に時代を動かすことが可能であるからだ。
はたしてSHOは新日本プロレスジュニアのパワーバランスを整えることができるのか?
もしくは現在のトップを張っている世代の二人が意地を見せるのか?
NJCトーナメントの裏側で動き出したこのジュニアの展開からも
今後は目を離してはいけないだろう。