(出典:日刊スポーツ)
先日、日刊スポーツ紙上にメイ社長のインタビューがアップされた。
今回はそちらについての記事を書いていこうと思う。
自らを“百戦錬磨”と称するメイ社長でさえ、今回の新型コロナウイルス対応に関しては「かじ取りが難しい」と嘆く。イベント自粛の波が広がる中で、新日本は3月1日から15日までの11大会を中止。再開の見通しが立たない9日現在、「再開する、しない両方のプランを考えている」と明かす。米国で興行する案も計画したが、実現は難しく頓挫した。
(引用:日刊スポーツ)
記事から見てとると、数々の企業で様々な難関を乗り越えてきた
メイ社長をもってしても、今回の新型コロナウイルスの対応は難しいという事だ。
やはり再開の見通しが今だに見えないことが大きな影響を与えているだろう。
9日時点で再開する、しないの両方を考えているとのことだが、
これは中止、延期がまだ伸びる可能性があるということに他ならない。
と書いていたのだが、この記事を執筆している最中に3/21までの中止が発表となった。
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これで現時点ではNJCシリーズ全てが中止となったわけであるが、
今回の決断で今後の展開のプランニングともに、中止分の補填など、
さらにいろんなことを考える必要性が発生したという事である。
今回上記の決断を下したメイ社長だが、その胸中はいかばかりであろうか。
興行会社でありながら興行が出来ない。
どのように考えても良い事ではないことは明白だ。
しかし百戦錬磨のメイ社長ならば、きっと今後の戦略においての最適解を
この瞬間も考えていることであろう。
また今回のインタビュー中では『Togetherプロジェクト』についても語っている。
まずは以下をご覧いただきたい。
中止決定と同時に、ファンのための新サービス「新日本Togetherプロジェクト」を立ち上げた。「すぐに選手、社員、スポンサー、関係各所に説明して、4日に(企画を)スタートできた。社内の団結があったからこそです」
(引用:日刊スポーツ)
たしかに中止決定からプロジェクト立ち上げ、そして実行まで、
圧倒的なスピードで形になった印象である。
仕事の出来る人は例外なく仕事が早いが、まさにその通りの早業だ。
このようなことが出来るのも常日頃から社内の団結、
一体感を心がけているからだろう。
団結力や一体感は今回の様な緊急時にこそ力を発揮するものだからだ。
比べることはおこがましいが、自身も見習うべき点は本当に多いと感じた次第だ。
また今回のプロジェクトはレスラーの協力が必要不可欠だが、
その点に関しても抜かりはないようだ。
普段から一部のレスラーには報告会議等に出席してもらい、
会社の状況を知ってもらうようにしているとのことだ。
つまりレスラーも会社の事をある程度把握しているので、
会社で行う事は他人事ではなく私事として考えているというわけである。
図らずしも中止期間延長が決定してしまったわけであるが、
今後のTogetherプロジェクトで行われるであろうコンテンツの
さらなる充実に期待したいと思う。
そして最後はこちらの発言について。
以下はメイ社長の『まだまだやることがある』
という内容の発言を要約したものである。
この未曽有の事態でも「まだまだやることがある」と信念は揺るがない。
18年6月に社長に就任してから約2年9カ月。その間、力を入れ、成果を出してきたのが海外展開の拡大とブランド力アップだ。
今、特に力を入れるのがIP(知的財産)ビジネスだ。選手や試合のコンテンツをいかに他の収益に変えていくか。「出版、ゲーム、テレビ放映権…。未知の新しいビジネスもあるかもしれない」とアイデアは尽きない。
(引用:日刊スポーツ)
その中で個人的に気になるのは、IPビジネスの部分である。
それは知的財産、つまり所有している選手や映像コンテンツなどを使い、
いかに収益に変えるかということであるが、それが今回のピンチから脱却するヒント、
もしくは未知なる新しいビジネスにつながるということだ。
同系列であるスターダムが無観客で大会を行い、それを無料配信したが、
それが多くの視聴者を獲得したことはご存知の方も多いだろう。
新日本プロレスであれば、同様の試合を有料で配信しても多くの視聴者が
見込めるのではないかと個人的には思っている。
それはアメリカで行われるのPPVのような、ワールドとはまた別枠での
プレミアムな配信ということである。
もちろん上手くいくかはわからないが、この時期でしかできない事をいろいろ
試してみる価値はあるのではないだろうか。
いまこそトライアンドエラーのチャンスであると思う。
この未曾有の事態をどのような采配で乗り切るのか?
まさにプロ経営者であるメイ社長の腕の見せ所であるだろう。
何度となく書いていることだが、一刻も早い事態の収拾を願うばかりである。
では今回も最後までお付き合いありがとうございました。
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