動き出す新戦略
11月28日、新日本プロレスと同様にブシロード傘下となったスターダムの
新体制記者会見が実施された。
詳しくは上の記事をご覧いただきたい。
一般のビジネスシーンでもよくあるが、親会社が変更となったので、
今後の方針等を発表するという意味合いの会見である。
自分自身、女子プロレスに深く興味を今のところ持っているわけではないし、
スターダムの試合自体も正直見たことがない。
ただビジネス的に見ると、興味深い点が多くあったのでこのニュースを
取り上げてみたいと思ったということだ。
興味がある方は以降も読んでいただければと思う。
ブシロード流の戦略
この記者会見でいくつかのトピックスが発表されたわけだが、
主だったものを抜粋していこうと思う。
まずは新体制の目標・スローガンだが
①新日本プロレスを超えること。
②女子プロレスをもっとメジャーにすること。
である。
これを見たとき皆さんはどう思ったであろうか?
②の女子プロレスをメジャーにという部分は頷けると思うが、
問題は①の新日本プロレスを超えるというところだ。
おそらく大多数の方と同じように自分も、かなり難しい目標ではないかと感じた。
現在の日本のプロレス界で実質一人勝ちである新日本プロレスを、である。
しかし記事を見てみると、木谷オーナーはどうやら本気であるし、
その確率は新日本がWWEを超えるより、高い確率と見ているようだ。
木谷オーナーにはそのロードマップが見えているということだろうか。
これはもう一つの目標の女子プロレスをメジャーにするというところと、
深くリンクしてくるはずである。
まずはその為に新たな顧客層として、女性の獲得を目指しているということである。
それにはまず現代の販促には欠かせないSNS戦略が重要となるだろう。
スターダムの公式ツイッターは現在3.4万人ということだ。
そしてここ1か月で早くも1万人程度増加しているということであるらしい。
そして女性ファンを獲得すると言うところで、
今後はインスタグラムに注力していくということだ。(選手全員が実施とのこと。)
世間に発信していくという意味でも上記は欠かせないであろう。
次のトピックスとしては、あのミラノコレクションATがコーチに就任する。
せっかく多くの人に知ってもらったとしても、
試合自体が?であればリピーターにはつながらず人気も長続きしないだろう。
内部をさらに充実させるという意味で、ミラノに白羽の矢を立てたということか。
木谷オーナーはミラノの解説などで見せる、ロジカルなところ気に入っているようだ。
気合、根性という昔気質な指導ではなく、具体的かつ論理的に指導するであろう、
ミラノコーチがどのような選手を育てていくかも注目である。
直接のかかわりというわけではないが、これも新日本と同傘下となったメリットと言えるのではないだろうか。
そしてビッグマッチも発表されている。
4.29 大田区体育館と5.9~10のブシロード祭りでの試合開催とのことだ。
近年女子プロレスでは大田区クラスを単独で開催はなかったことかと思うし、
それに加えブシロード祭りは2日で2.5万人の来場があるらしい。
見たことがないファンに向けての良いアピールとなるだろう。
それに加え深夜帯ではあるが、テレビ番組も来年よりスタートする。
(以下詳細)
2020年1月~レギュラー番組「We are STARDOM」スタート!
【BS日テレ】1/2(木) 深夜 24:30~
【TOKYO MX】1/5(日) 深夜 25:35~
まさに怒涛の攻勢をかけるということだ。
これはきっと新日本を傘下に収めたときと同様の手法であるかと思う。
最後に選手の充実という部分で新人発掘オーディションも開催するとのこと。
現役選手もOKというようなニュアンスの発言もあったので、
またまたきな臭いことになるかもしれないが、それもプロレス的でありかと思う。
現在もスターダムに選手が集まってきている状況であると思うが、
それにさらに拍車をかけ、圧倒的トップの君臨することを狙っているはずだ。
事実、新日本も同様の手法でトップに立ち、スター選手が集まってきている。
これを真似しない手はないはずだ。
今回の会見では新日本と直接関係するというような話はなかったが、
今後は何が起こるのかはわからない。
スターダムの展開にも注目していく必要があるだろう。
では今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。