先日行われたバトルオータム22最終戦11.5大阪大会。
メインイベント終了後まで何もサプライズというべき出来事がなく、
このまま大会も終わるかというところで会場が暗転し、
ビジョンにVTRが写り、そしてその後会場にこの男が登場した。
そうその男とは海外武者修行中であった海野翔太である。
そしてその後海野翔太はこの日内藤哲也を破り、
USヘビー級王座を防衛したオスプレイを急襲し時期挑戦者に名乗りを挙げた。
このメイン後の登場をはじめとした今回のプロモーションは
圧倒的な華を感じるこの男に相応しい凱旋帰国の場となり、
早速11.20有明アリーナ大会でのUSヘビー級王座挑戦が決まりそうである。
これは現IWGP世界ヘビー級王者ジェイ・ホワイトの凱旋帰国時を
思い出させるパターンであるが、その後のジェイの躍進を考えれば、
この海野翔太にも相当の期待がかかっているといっていいだろう。
あとは凱旋帰国初戦となるオスプレイとのタイトルマッチで
ファンを納得させ、王座を奪うことが出来れば、
一気に新日本プロレスの中心の一人に躍り出ることも可能である。
はたして多くのファンの、そして新日本プロレスからの大きな期待を
背負うこの男はそれに応えることが出来るだろうか。
そしてこの日の第4試合で行われた成田蓮vsSANADAの
NJPW WORLD認定TV王座決定トーナメント準決勝では
海野翔太と同期の成田蓮がSANADAを下し決勝戦進出を決めた。
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この勝利のよって成田蓮はいち早く1.4東京ドームの出場を決めたわけだが、
その成田は今回の海野翔太の凱旋帰国を見ていったい何を感じただろうか。
もちろん両者のキャラクターの違いはあるが、
成田蓮の凱旋帰国は公式サイトでのアナウンスでの告知であり、
またその凱旋帰国初戦も大会の第一試合の6人タッグマッチであった。
成田に関しては今回のTV王座決定トーナメントが本当の凱旋帰国記念である
という意見も散見されるが、凱旋帰国の規模感としては、
今回の海野翔太と比較すると大きな差を感じるのは否めないところだろう。
これが現在の会社からの期待感の差といえるかもしれないが、
はたして成田蓮はこの状況を覆すことができるだろうか。
また今回の大阪大会はこの二人の活躍もあり、
新日本プロレスの世代交代が始まったというとらえ方もできる。
世代交代。
これは成田蓮の発言からにわかに注目されたワードであるが、
新日本プロレスの近年を見るとその概念はなかったように思う。
新日本プロレスの近年と言えるここ10年間あたりは、
端的に言うと基本的にオカダカズチカを中心とし、
その対立軸として棚橋弘至、内藤哲也がいるという展開である。
そして棚橋弘至に代わるようにジェイ・ホワイトが台頭し、
また同じ年のウィル・オスプレイもトップグループに昇りつめた。
そう考えるとこれからの時代はオカダカズチカが世代の頂点となり、
そのあとにジェイ・ホワイトやオスプレイの世代、
またさらにその下の世代である海野翔太や成田蓮が
それを追いかけていくということになるだろう。
この世代には現在も海外修行中の上村優也や辻陽太もいるわけだが、
彼らの現在の姿を見ていると、順調に成長している様子がうかがえる。
この二人の凱旋帰国はもう少し先になりそうだが、
はたしてどのような姿で新日本プロレスマットに帰還するだろうか。
これらの若い世代の台頭は、
別の見方をするとこれまでの新日本プロレスを牽引してきた
選手たちの時代の終わりを意味するわけだが、
彼らとてこのままあっさりと表舞台から身を引くわけにはいかないはずだ。
はたして今後の新日本プロレスでは今大会をきっかけに
本格的な世代交代の波が訪れるのか?
そのあたりにも注目し、引き続きその動向を追いかけていきたいと思う。