2.21東京ドームに行われた武藤敬司興行。
平日にもかかわらず約3万人の観衆を集め大盛況のうちに幕を閉じた。
またABEMAで放送されたPPVは担当者によれば過去最高の数字をたたき出し、
約10万件以上の購入が記録されたようだ。
つまり今回の興行は両方合わせ約13万人のファンを動員したこととなり、
経済的にも莫大な収益をもたらしたことは間違いないだろう。
ここまで日本ではPPVという方式はあまり浸透していなかったが、
ここにきてようやく一般的にも浸透してきたと思う。
武藤敬司いわくアメリカでは35年前からこのようなPPVが確立していたとのことだが、
日本も遅ればせながら今後はこのような方式が主流になるだろう。
そしてそれを振り返った時、
そのきっかけが今回の武藤敬司引退興行と言われるのではないかと思う。
また今大会は多くの団体から選手が参戦し、オールスター戦の様相を呈していたが、
その中から今後につながりそうな展開も生まれつつある。
特にルーツを同じとする全日本プロレスとノアの対抗戦が今回行われたが、
試合後宮原健斗がマサ北宮に対し全日本プロレスへの来場を促したり、
また拳王が全日本プロレスの世界タッグ挑戦を表明するなど、
今後両団体の交流が一気に加速していくことが予想される。
現在全日本プロレスは選手の離脱などが続き苦境が噂されているが、
ノアがまさに箱舟のように全日本プロレスの救世主となるのか、
今後の両者の展開には注目しておく必要があるだろう。
そして今大会の後半3試合は図らずも新日本プロレスvsノアという構図であったが、
勝敗の結果としては新日本プロレスが全勝であり、
ノアとしては悔しい結果になってしまった。
別の見方をすれば今後ノアがどのような形で
新日本プロレスへの巻き返しを狙うのかに注目されるが、
もしあるとすれば新日本プロレスへ乗り込むという形になるかと思う。
今回ヒロムに敗れたAMAKUSAがBOSJに、
そしてオカダに敗れた清宮海斗がG1などに参戦することになれば、
今後につながる展開になるのではないだろうか。
この展開は決して夢物語ではなく、かなり現実的かとは思うが、
こちらも今後の展開に注目しておきたいと思う。
このように多くの功績を残した今回の引退興行だが、
武藤敬司という稀代のスーパースターがいなくなったプロレス界は
今後どのように進んでいくのか。
個人的には融合へと進んでいくかと考えているが、
その行方を今後も追いかけていきたいと思う。