2.16後楽園大会にてUNITED EMPIREのグレートオーカーンが、
バックステージコメントでヤングライオンの辻陽太を自身のユニットに勧誘した。
まずはそのコメントをご覧いただければと思う。
↓
え!? 何だって、辻? 余が新日本を侵略してから、何度かケンカを売ってきたよなぁ。今だってそうだ。何か吠えてるみてぇだな。しょせん、負け犬の遠吠えなんか、誰も聞こえねぇんだよ! だが最近の貴様の焦り、周りを憎む怨念、そういったものはよーく、聞こえたよ。貴様のその、“怨”の一文字には、(※胸を示して)共鳴するものがあった。だから、一つ提案をしてやろう。棚橋を、見限れ。何、難しいことはない。このシリーズ、貴様は棚橋と組むだろう。いや、セコンドにもいるよな、貴様。だったら試合中、後ろから一発、エルボー食らわせてやればいい。
そうすれば帝国は、貴様を対等な同盟者として迎え入れてやるよ。貴様の好きにしろ。だが、一生鎖でつながれて飼い犬で生きるか、殻を破るチャンスをみすみす捨てるかは、今後に響くぞ。……悪いな、棚橋。今夜も、貴様にコメントは残せなそうだ
(引用:新日本プロレス公式)
オーカーンのコメントにもあるように、現在辻陽太は自身の置かれている境遇に
満足しているというわけではないだろう。
実現しない内藤哲也との対戦や、いつ終わるともしれないヤングライオンという立場。
そして自身の年齢時には多くのレスラーがすでに立場を確立していたこと。
これらのことに辻は焦りといら立ちを抱いているはずだ。
これをオーカーンは『怨』という一文字で表現しているが、
その辻の気持ちに共鳴し自身のユニットに勧誘しているという展開である。
そしてこの一連の行動はキャラクターに隠されているが、
オーカーンが辻の立場を変化させるために助け舟を出しているように思える。
ではなぜオーカーンは辻に対しそのようなことをしたのだろうか?
これは以前の自身と今の辻が重なって見えているからではないだろうか。
というのは二人には共通項というものが多いからである。
まず二人は大学卒業後、少し経ってからの入門であったため、
すでにある程度の年齢に達していた。
つまり時間的制約があった中でのスタートであるということだ。
それゆえすぐにでもヤングライオンを卒業したいところであるが、
もろもろの事情が許さず時が経ってしまった。
もちろん時が経てば年齢も重ねていくので焦りが生まれてくるはずだ。
オーカーンはきっとそれを打破するためにイギリスへと旅立ったはずだ。
そして帰国後周りを見れば、辻陽太が同じような焦りを持っていることを知った。
また辻は自身と同じように棚橋弘至の付き人という境遇でもあった。
そんな辻を見てオーカーンは以前の自分と重なったのではないだろうか。
そして何とか辻がこの境遇から現在のコロナ禍の状況でも
抜け出せる方法はないかと考えたかと思う。
そう考えると今回のオーカーンの行動は納得いくところである。
あとは辻陽太自身がこの先輩からの勧誘を受け、どう行動するかということだ。
現状にとどまるのか、もしくは一歩を踏み出すのか。
もし一歩を踏み出すという行動を辻が取れば、
それは棚橋を裏切るという行為となる。
はたして今の辻の立場でそれが取れるかはわからないが、
何か動かなければ事態は彼が思うようには好転はしないだろう。
はたして辻陽太が出す答えはどんなものになるのか?
来たる大阪城ホールのNEVER選手権はそのあたりも大きな見どころとなるだろう。
そして最後にオーカーンのこのツイートを添付しておく。
この意味深な言葉の先にはどんな未来が待っているだろうか?
↓
辻よ、棚橋に鎖で繋がれ何か得たか?
— グレート-O-カーン👑 (@Great_O_Khan) 2021年2月16日
答えは余が1番知っている。貴様がヤングライオンを卒業できないのが証拠だ。 https://t.co/LWvMl2bQiA