
先日行われた新日本プロレス、秋のビッグマッチとなる両国国技館大会。
5372人の観衆を集めた今大会は、新日本プロレスの団体としての凄みを見せた
大会ではなかっただろうか。
今大会は第1試合のIWGP女子選手権から始まり、メインのIWGP世界ヘビー選手権まで
全9試合で行われたが、全体的なパッケージのクオリティは業界の盟主たる
内容であったと個人的には感じた。
時期的なことを考えると、ドームへの展開を一気に進めるのかと想像していたが、
そちらに関しては、全貌をここで見せるのではなく、スポット的にとどめた印象だ。
その中でもウルフ・アロンのデビュー戦が決まったことは、
大きな出来事だが、知名度で言えばすでに団体内でもトップクラスで
あるだけに、今後のプロモーションなどを考え、先に決定したのではないだろうか。
その他の状況を整理すると、各タイトルはまだ直接ドームに繋がっている
わけではなく、11月の棚橋弘至凱旋興行が最後のターニングポイントとなりそうだ。
ではここからは今大会の内容に関して振り返ってみたいが、
ベストバウトはIWGPタッグ選手権だろうか。
SNSなどでも高評価であるこの試合の主役は、この男Yu-to Iceだろう。
⏬️

この試合のポイントはIceと上村優也のストーリーであったかと思うが、
直前のシングルマッチを経て、より濃密になった印象だ。
それによりファンの期待感も高まった状態で行われたわけだが、
その期待に違わぬ白熱した一線となった。
これにより大きく株を上げたIceは、
新世代の中でも海外遠征前は遅れを取っていた印象を完全に拭い去ったと言えるだろう。
その他の大会前の個人的な注目としては、辻とゲイブの3度目の再戦と
その後の展開であったが、無所属とBCWDの共闘は全く予想していなかった。
戦前の情報を見る限りはゲイブの追放→無所属入り→正式ユニット結成
ではないかと考えていたが、両ユニットの合体で新たな景色が生まれることは間違いない。
この合併のドームに向けての展開は現時点で不明瞭だが、
一つの大きなカギになるはずだ。
まだまだドーム大会に向けて仕掛けてくるであろう新日本プロレスに
引き続き注目しておきたいと思う。