2021年も開催が決まったダブルドーム興行
WRESTLE KINGDOM15。(以下WK15)
その前哨戦とも言える11.7大阪 POWER STRUGGLEも終わり、
ダブルドームの骨格が少し見えてきたという状況である。
そこで今回の記事では、今の情報をもとに
WK15の展望を個人的な視点で書いていきたいと思う。
前回のWK14では内藤哲也の2冠奪取という感動、
そしてKENTAの乱入という悪夢が起こり、様々な物議を醸しだした。
果たして次のダブルドームWK15では
どんなドラマが我々の前で起こるのだろうか。
それを思うと今から楽しみで仕方がないのは私だけではないだろう。
それではここからはそのWK15の展望について
話を進めていこうと思う。
まず記事を進めるうえの前提として先日の一夜明け会見で、
いくつかのカードが発表されるかと思っていたが、
今回の会見ではその発表は見送られた。
すなわち現時点ではダブルドームのカードは、
いまだ何も正式決定していないということである。
よってここから書くことは決定事項ではなく、
現在は想像の域を出ない話であることを
ご理解いただければ幸いである。
さて今回の一夜明け会見では、今後の2冠戦線の中心
となるであろう二人の選手が登場した。
それは11.7で権利証を強奪したジェイ・ホワイト、
そして2冠王座を死守した内藤哲也の二人である。
その会見で二人が話した内容から読み取れる
注目すべきポイントとしては
以下のことが挙げられるかと思われる。
(ジェイ・ホワイト)
・1.4には出場しない
・1.5で内藤哲也の2冠王座に挑戦する
(内藤哲也)
・権利証保持者であるジェイの意見は尊重する。
・空いた1.4では挑戦者として飯伏幸太を指名する。
これらを紐解くと今後どのように発表にされるかはわからないが、
今年のWK15ではこの3人で2冠王座が争われることになりそうである。
また内藤哲也は会見の中で以下のようなコメントも残している
↓
ただし、新日本プロレスには慎重に判断していただきたい。もし、この俺の希望が通ってしまったら、『権利証システムっていったい何だったの?』、『来年以降、こんなんじゃ権利証なんていらないじゃん』っていう話になってきてしまうからね。だからこそ、新日本プロレスには慎重に、そして早急に結論を出していただきたいなと思いますよ。
(引用:新日本プロレス公式)
この発言は 自分自身で1.4はタイトルマッチを飯伏とやりたい、
つまり権利証の移動を無視した発言をしておきながら、
会社にはよく考えろという、まさに制御不能なものだが、
よく考えるとその通りとも言える。
これまでは権利証の移動がなかったので、
このような事態は起こらなかったが、
今回初めて権利証の移動が起こったことで、
このシステムの盲点が付かれた格好だ。
またこの提案の会社の判断次第では、権利証の意義、
またG1優勝の価値も問われることとなるだろう。
今回この内藤哲也の提案を受けて、
新日本がどのような判断を下すかは現在はわからないが、
どちらを取ったとしても賛否両論を巻き起こすことは必至である。
今回の会見で起きた一連の展開は
会社を挙げてのダブルドームを盛り上げるための仕掛けともとれるが、
着地点を見誤るとファンに受け入れられないこととなる。
果たしてドームのカードが正式に発表されたとき、
ファンはどのような反応を見せるだろうか?
この一連の展開にノレるのか、ノレナイのか。
それはWK15の成功にも大きく関わってくるのではないだろうか。
では2冠戦線の話はひとまずここまでとして、
ここからはその他の話に移りたいと思う。
WK15にて2冠戦線以外で現在のところ確実に行われそうなカードは
今のところこのあたりだろうか。
オカダカズチカ対ウィル・オスプレイのSPシングルマッチ。
チャンピオン石森太ニ対BOSJ優勝者による、IWGPジュニアヘビー級選手権。
先日の会見で正式発表とはならなかったが、
この2試合は実施されることは確実であろう。
ジュニアのタイトルマッチに関しては、SUPER J-CUPが
アメリカで行われることを考えると、そちらの優勝者も
タイトルマッチに絡んでくることになるかもしれない。
そうなれば1.4で3ウェイでタイトルマッチが
行われる可能性もあるだろう。
その場合個人的にはその3人が石森、ヒロム、ELPであれば
かなり楽しめることになるのではと思っている。
最後にオカダ対オスプレイにも少し触れてみたいと思う。
オスプレイの裏切りに端を発し生まれたこの抗争であるが、
その着地点はどこにあるのだろうか。
ユニットを立ち上げたばかりのオスプレイとしては、
ユニットとしての立場を確固たるものにするため、
また今後メインストーリーに参戦するためにも負けられないところだ。
さらにオスプレイがヒールとして今後進んでいくのならば、
その部分も見せていく必要性があるだろう。
そう考えるとこの試合はオスプレイにとってはかなり重要と言えそうだ。
一方オカダの立場から見るとどうだろうか。
正直オカダの立場から見るとあまりメリットはないと言えるだろう。
それはオカダがこの試合に勝利しても、
得るものが特に見当たらないからである。
これがオカダの辛いところでもあるが、
新日本の象徴とも言える立場に立ってしまった
オカダは誰に勝ったとしても大きな称賛を得られることはない。
逆に自身が負けた時に相手が称賛される立場であると言えるだろう。
【ついにオカダに勝利した!】
これは最近ポジションを上げた選手に共通する常套句である。
それは昨年のSANADAしかり、NJCでのEVILしかり、
そして今回のオスプレイしかり、全員に言えることである。
自分を倒した選手の格を上げる。
これはトップレスラー全員が通ってきた道ではあるが、
オカダの年齢を考えると、
そのポジションに落ち着くのはまだまだ早すぎるだろう。
多くのファンは再びタイトル戦線に帰ってくるオカダを
心待ちにしていると思う。
そしてその時期は個人的には来年の比較的早い時期かと思っている。
また封印しているレインメーカーを解禁するのは、
おそらくIWGPヘビーを賭けたタイトルマッチの時だろう。
そこから逆算して考えると、オカダもまたここで負けるわけには
いかないと言えそうだ。