7.10札幌大会初日のメインイベントで行われる、
エル・デスペラードと石森太ニによるIWGPジュニアヘビー級選手権。
その両者の王座戦直前インタビューが先日新日本プロレス公式YouTubeにアップされた。
すでにこのインタビューを見たという方も多いことだろう。
もしまだの方は上にそのインタビューを添付しているのでご覧いただければと思う。
この両者のインタビューを見て感じた感想は、
それぞれがお互いをリスペクトしているということである。
ヒール同士の対戦であるということを考えれば、このような展開は珍しいことかと思う。
彼らが言っていることを端的にまとめると、
自分にない部分を相手が持っているという部分を認め合っている、
ということであるが、それは別の視点で見るとジェラシーの対象でもあるということだ。
お互いをリスペクトしながらも、ジェラシーを抱く関係。
二人の関係性をまとめれば、そのようなモノになるだろうか。
そのようなことを踏まえつつ、今回のタイトルマッチの結果がどうなるのか?
について考えてみたが、正直どちらが勝つのかは全く予想がつかない。
おそらく二人とも見据えているであろう、この先にあるヒロムとの決戦を考えれば、
このタイトルマッチに勝利し、王者としてその時を迎えたいはずである。
つまりいつも以上に今回は負けられない気持ちは強いはずだ。
それだからこそきっと今回のタイトルマッチは、
ビッグマッチのメインに相応しい戦いとなるだろう。
最近はビッグマッチの試合順も上がってきたジュニアの戦いであるが、
それは高橋ヒロムという存在ありきという側面もある。
実際にヒロムのいない前回のデスぺvsYOHのドミニオンでのタイトルマッチは
ドミニオンのセミ前に組まれ、それに対しデスぺは大いに憤慨していた。
そう考えると今回の石森とのタイトルマッチはその扱いに対する、
会社へのリベンジという側面もあるだろう。
自らを暫定王者と語るデスぺであるが、
実は人一倍王者としての責任感を持っているかと思う。
ヒロムが欠場している今、新日ジュニアを守るのは俺だという思いは、
ヒロムとの関係性を考えれば理解できるところである。
また新日本の生え抜きではないが、さまざまな経験の後に
新日本に参戦をはたした石森も違う意味で新日ジュニアに誇りを持っているかと思う。
つまり二人は思いの違いはあるかもしれないが、ジュニアに対する誇りや
新日ジュニアを盛り上げるという思いは共通しているということだ。
そんな共通した熱い思いを持つ二人が戦う
今回のタイトルマッチが面白くならないわけがないと思う。
きっと会場にいるファンはもちろん、映像で観戦しているファンも感動させるような
戦いが繰り広げられることだろう。
王者 エル・デスペラードvs挑戦者 石森太ニ。
新日ジュニア屈指の実力者二人によるタイトルマッチ。
このタイトルマッチが楽しみでしかないのは、
私だけではなく多くのファンもきっと同じ思いではないだろうか。