

先月末に行われたNOAH両国大会2連戦。
当日は新日本プロレスの大会もなかったので、普段NOAHをあまり見ないという
ファンも多くの方がご覧になったのではないだろうか。
私もそのうちの一人であり、両大会を映像を通し観戦したが、
そこで普段観戦している新日本プロレスとの違いを感じた。
そこで今回の記事では新日本プロレスとNOAH、
この二つの団体の違いや現時点の差について書いていこうと思う。
まずこの両国大会2連戦の動員数だが、それは
4.29 1585人 4.30 2077人という結果である。
ちなみに同じ4月に行われた新日本プロレス4.9両国大会の動員数は4755人だ。
現在はコロナか禍という状況であるが、単純に新日本プロレスとは
動員数で2~3倍の差をつけられている。
特に初日にジュニアのみの大会に関しては、
映像を通しても動員数が厳しく見えたことは否めないところだ。
ではなぜ今回の大会で集客に苦戦したのか?
それはこの日ゲスト解説に来ていたライガーの言葉に集約されているだろう。
細かな部分は少し違うかもしれないが、ライガーの発言を要約すると、
いい試合はしている。しかしただそれだけ。
プロならばそれをどうやって広げていくか、それを考えなければいけない。
おそらくこのような意味合いであったかと思う。
この発言を改めて考えると、確かにこれは正論でしかない。
どんなにいい試合をしていても、それはプロレスファンには伝わるが、
世間一般のライトな層には伝わらない。
これは以前から言われていることだが、娯楽が多様化している現代においては、
選手自らが発信することは認知を広げるためにはかなり重要な要素である。
つまりリング内外における外に向けての発信が足りない。
これが今のNOAHの大きな課題と言っていいのではないだろうか。
またこれはYouTubeなどでライガーなどが発言しているが、
不動のエースという存在がジュニア、ヘビーともにいないということも
課題と言えるかもしれない。
つまり新日本プロレスでいうところのヘビーで言えばオカダカズチカや内藤哲也、
そしてジュニアのヒロムやデスペラードというような確固たる存在のレスラーが
見当たらないということである。
確かに4.30にGHCヘビー級王者に返り咲いた潮崎豪を筆頭に
決定戦を戦った清宮海斗、そして金剛の拳王や中島勝彦など
素晴らしいレスラーが多数いることは確かだ。
しかし彼らが真の意味で団体を牽引する存在かと言えばそれは少し違うかと思う。
存在感という意味で言えば彼らの上に象徴と言える丸藤正道がおり、
また武藤敬司、船木誠勝、藤田和之などのレジェンドクラスも多数参戦している。
そしてそこに今回の4.30両国大会でXとして新日本プロレスの小島聡が加わり、
6月のビッグマッチで至宝とされるGHCヘビー級王座挑戦が決定した。
これを是と取るか非と取るかはファンにより違うかと思うが、
少なくとも新日本プロレスではほぼ見られないケースである。
SNSなどでは今回の小島の参戦や挑戦に肯定的な意見が多かったが、
個人的にはこんな簡単に団体の頂点のタイトルに挑戦してもいいのか?という思いがある。
はたしてこの小島聡の参戦は今後どのような展開を見せるのだろうか。
さて、さまざまな話題を呼んだ今回のNOAH両国大会2連戦。
そこで見えたのはやはり新日本プロレスとの差という部分であると思う。
小島聡という存在により再び両団体はつながっていくのかも含め、
引き続きNOAHの動向も追いかけていきたいと思う。