11.6大阪大会で行われる王者棚橋弘至vs挑戦者KENTAによるIWGPUSヘビー級選手権。
現在はKENTAがベルトを強奪するなどの話題を振りまきつつ、
前哨戦が進んでいる段階だ。
KENTAとUS王座と言えば、長すぎる権利証マッチや乱入劇からのAEW登場、
そしてモクスリーとのタイトルマッチなどの因縁がある。
前回のチャンスでは結局王座を戴冠できなかったことを考えれば、
今回のこの棚橋とのタイトルマッチにかける思いは強いだろう。
また今回KENTAが改めてUS王座を狙った理由には
現王者棚橋弘至の戴冠後の動きへの不満という部分がある。
それについての詳細はG1最終日のコメントで語っているので、
以下をご覧いただければと思う。
↓
(USヘビーのベルトを肩にかけカメラに見せながら)いいか、聞け…。座れ…。一つ言わせろ。もう何回も言ってきたけど、タナハシよりこのIWGP USヘビー級のベルトにふさわしいのは俺だから。そもそもタナハシはこのベルトを獲ってから何かしたか?何もしてないよな!入場の時にだけ巻いて「俺がチャンピオンだよ」ってファンに見せびからしてるだけじゃん。あいつにとってこのベルトはエゴを満たすためのアクセサリーだろ。俺の方がよっぽどこのベルトにふさわしいよ。
ファンを楽しませるのもプロレスラーの仕事の一つなのに、あいつは新日本はおろか他団体からも挑戦者の一人も指名してない。マジで何もしてない。最悪だよ。このベルトに一番ふさわしいのは他でもない、この俺だ。時は来た、俺がIWGP USヘビー級王者になる時が
(引用:新日本プロレス公式)
つまりKENTAの言い分を要約すると、
棚橋弘至はただこのUS王座をアクセサリーとしているだけで、
本来あるべきUS王座としての展開を提示していないということだ。
US王座と言えば本来アメリカでの展開のために作られたはずだが、
長らくその機能は果たされているとは言えなかった。
しかしモクスリーが戴冠後、そしてAEWとの本格的な提携後は、
新日本外でも防衛戦などが行われ、ようやく本来の輝きが見えてきたところだった。
そんな中8月に当時の王者ランス・アーチャーから、
棚橋弘至がベルトを獲得したわけだが、
すぐにG1が始まったこともあり、飯伏幸太との防衛戦をしただけとなっている。
KENTAからすればせっかくワールドワイドになりつつあったベルトが、
また小さく収まりそうになることが許せなかったのだろう。
なぜならKENTAは世界のプロレスを経験し、いまだアメリカを本拠地としている。
そんな思いから彼は俺が持った方がふさわしいと名乗りを挙げたのだろう。
また実際にKENTAがUS王座を獲得したほうが、
このベルト本来の魅力が出る可能性は極めて高い。
実はこの武道館のコメントも全編英語で話しているのだが、
このように彼は英語でもスキットすることが可能だ。
これはアメリカで活動するにはかなり有利な点であると思う。
そしてまたアメリカに拠点を置いているので、他団体への出場、
特にAEWへの出場も棚橋よりはるかに容易であろう。
これは個人的な考えだが、おそらく今回KENTAが王座を戴冠すれば、
その目はAEWに向かうかと思う。
そしてまず目指すのは前回敗れたモクスリーへのリベンジだろう。
またさらにその先には夢のカードが待っているのではないだろうか。
それはあの世界的なスーパースターCMパンクとの一戦だ。
その根拠としてKENTAは以前CMパンクがプロレスに復帰したとき、
このようなツイートをしている。
↓
It’s official.
— KENTA aka Lil’K (@KENTAG2S) 2021年8月21日
GIVE ME CM PUNK
元々同じ団体に所属しており、かつ同じフィニッシュホールドを持つ
二人の対戦がもし本当に決まれば、それは日本だけではなくアメリカでも
大きなニュースになるだろう。
このようにKENTAがUS王座を戴冠したほうが、この王座の本来の機能を見せつつ、
これまでにない展開が可能となるかもしれない。
はたして大阪のビッグマッチを経て、今後の海外での新日本の顔となるのは
どちらになるだろうか?
いろいろな意味で興味深い一戦と言えるだろう。