2.19札幌大会初日のメインで行われた
王者棚橋弘至vs挑戦者SANADAによるIWGP US王座選手権。
予想通り極上のレスリングを中心とした激闘の末、
最後はSANADAがオコーナーブリッジで棚橋弘至を下した。
このフィニッシュホールドも含め、
まさにこの戦いは二人にしかできない戦いであったと言えるだろう。
ではまずSANADAについてのことを進める前に
今回王座から転落した棚橋弘至について少し触れてみたいと思う。
WK16でノーDQマッチの末US王座を奪い返した棚橋弘至であったが、
ご存じの通りその後のコメントでは虚無感という感想を残し、
タイトルを奪還したというポジティブな感情はどこにも見られなかった。
そしてその思いを浄化しるため対極にあるレスリング対決の相手として
次の挑戦者にSANADAを指名したわけだが、
今回のこの顔やコメントを見ると棚橋にとっても
負けはしたが有意義な時間であったと言えそうだ。
👇
すぐ取り返してやるよ! アメリカから俺が持ってきたんだ。しばらくは俺の自由にさせてもらうから(引用:新日本プロレス公式)
棚橋弘至が言う自由とは何かは現在はわからないが、
いずれにせよエースにポジティブな感情が戻ってきたことはプラスなことだろう。
では話をSANADAに戻していきたいと思うが、
タイトルにもあるように今回のUS王座はSANADAにとって
新日本プロレス参戦後初のシングルタイトル戴冠である。
参戦から6年での初戴冠。
これを長いととるか短いととるかは人それぞれ違うと思うが、
SANADAの持っているポテンシャルを考えれば大方のファンは長かったという思いだろう。
同じプロレスラーからの評価も高く、ビジュアル面も含めレスラーとして
大成するために必要なものを全て持っていると言われているSANADA。
そんな彼がついにベルトを獲ったわけだが、
今後このUS王座はどのような方向に進んでいくのだろうか。
少し前はそのタイトルの趣旨とおり海外での運用がつづいていた
このUS王座であるが、棚橋弘至が奪還後はコロナ禍の影響もあり
国内で日本人同士によるタイトルマッチが続いている。
以前のように海外への遠征が自由になれば展開は変わるかと思うが、
現在の情勢をみればしばらくは今のような状況が続く可能性が高いだろう。
また次のシリーズはNJCとなるため防衛戦は早くても
4月の両国大会ということになりそうだ。
となればそのNJC次第の結果により次の挑戦者が決まるのかもしれない。
SANADAが戦前口にしていたのは、
同じLIJの盟友であるTKGこと鷹木信悟だ。
US王座からもっともイメージが離れていると言われる鷹木信悟との
同門対決がもし決まれば、それはこれまでと違う趣の展開となりそうだ。
またもちろん海外勢からもこの新王者を狙い対戦表明が行われることもあるだろう。
そして早速チェーズ・オーエンズが反応を示しているようだ。
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Congrats @seiyasanada! See ya soon ;) pic.twitter.com/X1haIXhZaK
— chase owens (@realchaseowens) 2022年2月19日
これまでのSANADAはオカダを筆頭に何かを追いかける立場であったが、
今回のタイトル奪還により今後は追われる立場となる。
つまり今後は今回つかんだUS王座の価値を創造し高めていく必要があるということだ。
赤いベルトの新王者となったSANADAはこれから我々ファンに
どんなギフトを提供してくれるのだろうか。
新王者が見せる今後の展開に大いに期待し、当記事を終わりたいと思う。