現在開催中のNJC2021も佳境を迎え、優勝戦線もかなり絞られてきている状況である。
そんな中ヒールユニット、バレットクラブ(以下BC)からは、
この執筆時点でツートップとも言えるジェイとEVILの二人が勝ち上がっている。
組み合わせの関係上、もしこの二人が対戦することがあるとすれば、
それは決勝戦ということになる。
巷では鷹木信悟を筆頭とした優勝予想をよく見かけるが、
個人的にはこの二人の決勝戦が実現を期待している。
そこで今回の記事ではこのトップヒール二人の同門対決が、
はたして今回のNJCで実現するのか?
そのあたりについて書いていきたいと思う。
まずここまでの二人の関係を振り返ってみると、
コロナ禍によりジェイが不在時にEVILはBCに加入し、
外国人選手不在のBCを守っていた形であった。
そして秋開催となったG1で初めて二人は同じシリーズに参戦したわけだが、
そこでは別ブロックとなり、また試合構成の関係上顔を合わせることはなかった。
しかしバックステージコメントなどではお互いを意識し、
挑発的なやりとりを行っていたことを覚えている。
このままBCをめぐる二人のKingの決戦が行われる機運が当時は高まっていたが、
展開のあやと言うべきか、いつしかその流れは沈静化した。
そしてその後他のメンバーを入れたタッグを組んだり、
また時には二人だけのタッグを組んだりしているが、
表面上は協調した姿を見せている。
またこれはジェイが2月に復帰してからの話であるが、
これまで別々に入場していた二人が、現在はジェイのテーマで入場する形に変化している。
つまり現在の格付けと言うべきものはジェイが格上であるということだろう。
この状況にEVILは特に言及しているわけではないが、
昨年2冠王者にまで輝いたEVILが不満を持っていたとしてもおかしくはないだろう。
はたしてEVILの本当の胸のうちはどのような気持ちなのだろうか。
一方のジェイはおそらく今の状況に不満がないだろう。
真のREAL ERAを勝ち取るために今回のNJCを優勝し、
飯伏幸太からタイトルを奪うことに集中しているように思える。
つまりジェイには今、内紛とも言えるEVILとの抗争を仕掛ける理由がないということだ。
よってジェイから何かEVILに対しアクションを起こすことはないだろう。
ではこの二人がこのまま順調に勝ち上がり、
ヒール同士のNJC決勝戦が実現するのかというところだが、
私の個人的な願望はさておき可能性は少ないと思われる。
その理由としては現在の新日本の展開の流れを考えると、
やはりヒール同士の決勝戦は相当リスキーな選択であるからだ。
それはこのNJCは昨年のエンタメ路線への反動からか、
かなり勝負論に寄せている印象を受ける。
つまりそれはヒールサイドから見ると逆風ということになる。
この展開から考えると有利になるのは
鷹木信悟やオスプレイということになるだろう。
よってどちらかは決勝に進む可能性は大いにあるが、
両者とも勝ち上がるのは今回のNJCでは少々厳しいのではないかと思われる。
ではこの二人の戦いがもし実現するとすれば、それはどの舞台となるだろうか?
それはやはり直近で考えれば5月の2大スタジアムマッチということになるだろう。
そこに至るまでにどのような展開となるかは現状でわかりかねるが、
二人の決戦にふさわしい場所を考えればここしかないように思う。
King Switchとking of Darkness。
二人のKingによる運命の戦いを見てみたいと思っているのは
きっと私だけではなく多くのファンの方も同じ思いではないだろうか。