10.1に逝去された新日本プロレス創設者であるアントニオ猪木。
長年体調不良が伝えられ、その様子がYouTubeなどでアップされていたが、
ついにこの燃える闘魂も力尽きてしまった。
このアントニオ猪木死去の報道は一般ニュースでも流れていたが、
これは猪木の知名度の高さの一端と言えるだろう。
おそらく猪木の現役時代を知らない世代の方も、
その存在を知っているはずである。
そう考えると猪木を超えるレスラーはいまだいないといっていいだろう。
そんなアントニオ猪木であるが、改めてその功績を考えてみると
格闘技界全体に広がっていることがわかる。
先にプロレス界以外で書くと、RIZINを筆頭とした総合格闘技界だ。
以下はRIZINの榊原CEOのコメントだが、
そこで榊原氏は猪木から最も影響を受けたと話している。
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元々RIZINの前身はPRIDEであったが、その時代は猪木自身関与していた。
また総合格闘技自体の源流が猪木vsモハメド・アリとの異種格闘技戦や
新日本プロレスから派生したUWFと言われているだけに
その功績は計り知れないと言えるだろう。
また猪木が設立した新日本プロレスを筆頭とした
プロレス界においては永遠のライバルであったジャイアント馬場とともに
圧倒的な功績を残している。
現在のプロレス界は無数の団体が存在しているが、
ある程度の規模間で一定期間継続している団体であれば、
源流をたどれば必ず猪木、もしくは馬場に行きつくことになる。
つまり闘魂の遺伝子はいまだプロレス界全体に広がっており、
それは今後も変わることはないだろう。
もちろんそれは最終的には距離が出来てしまったが、
自らが設立した新日本プロレスに色濃く残っている。
プロレスのスタイルとしては猪木の時代とは変化したことは
事実かと思うが、その根っこの部分は何も変わっていないだろう。
エンタメ化したと言われる新日本プロレスであるが、
よく考えると猪木の全盛期は試合以外の場面でも
アントニオ猪木を演じ続け話題を作ってきた。
世間に届くにはどうすれば良いか?
それは猪木が掲げた環状線理論というモノである。
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・環状線の内側がプロレスファンとすれば、いかに環状線の外側にいる
ファンじゃない人へ情報を発信することでそこを巻き込んでいくと
環状線はどんどん大きく広がっていく。
・俺は業界全体の人気を上げるためにも環状線の外を常に意識していた。
成功の答えはないけれど、もし興行に鉄則があるのならば、
それは環状線理論ということになる。
つまりプロレスファンでない人に向け情報発信することを意識し、
巻き込んでいくことで裾野を広げ業界全体の底上げを図る。
猪木の言う環状線理論とはこのようなことになるだろう。
またこの考えは陳腐化しているわけではなく、
現在のプロレス界においても大切な考え方かと思う。
自らが設立した新日本プロレス50周年という節目の年に
旅立ってしまった稀代のプロレスラーアントニオ猪木。
その功績はこれからも色褪せることはないだろう。