先日行われたG1CLIMAX32、8.5愛媛大会
そのメインイベントでは棚橋弘至がEVILを倒し、
勝敗を3勝1敗としCブロックの単独首位に立った。
この試合のポイントは新日本プロレスのエースであり、
かつベビーフェイスの象徴である棚橋が、
新日本プロレスの絶対悪であるEVILを倒し
ハッピーエンドとなるのかというところである。
いわばプロレス創成期から脈々と受け継がれている
勧善懲悪という構図である。
それに呼応するように試合もまたEVIL率いるHOTが悪の限りを尽くし
棚橋弘至を追い詰めた。
しかし棚橋はそれに屈することなく、
また最終的には自身も反則を繰り出し勝利を収めた。
結果今大会はエースが最後を締めるというハッピーエンドで終了したということだ。
だがこのハッピーエンドを演出したのは、
別の見方をすればヒールであるEVILやHOTの面々だろう。
彼らがヒールとして悪の限りを尽くせば尽くすほど、
ファンは棚橋を応援するということになり、
棚橋が勝利した時の興奮はより高まるということだ。
ここ最近のコメントも含めEVILがヒールとして
一皮むけたと感じるのは私だけではないだろう。
また同じCブロックの内藤哲也vsアーロン・ヘナーレの戦いも
今大会では組まれていた。
初対戦であるヘナーレに予想以上に苦戦した内藤哲也だが、
最終的には勝利を挙げ星を2勝2敗の五分に戻した。
これでようやくブロック突破に向け光が見えてきたといっていいだろう。
ではこのCブロック、今後はどのような展開が予想されるだろうか。
その前にまずは現在の星取表を見てみよう
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まず現時点で限りなく望みが無くなったのは、3敗目を喫したヘナーレである。
初戦に棚橋から金星を挙げたヘナーレだが、その後は3連敗となり
事実上初のG1はここで終戦と言っていいだろう。
しかしシングルプレイヤーとしての成長は大いに見られたと思われるだけに
今後はタイトル挑戦などのチャンスも生まれることだろう。
では現状最も有利な選手はというと、それは単独首位に立った棚橋だろう。
内藤、ザック、EVILの勝利し、負けたのがヘナーレという絶好の展開であるエースは
残り2戦、連敗さえしなければおそらく突破が叶うだろう。
棚話の残りの相手は後藤洋央紀、KENTAと骨っぽい相手が残っているが
はたしてエースの復権はあるのだろうか。
そしてCブロックといえばこの男を忘れてはいけないだろう。
そう、こちらも復活を目指す内藤哲也である。
この日星を五分に戻した内藤哲也だが、
棚橋弘至が3勝目を挙げたことで、追い詰められている状況に変わりはない。
上述したように今後棚橋がどちらかで勝利すれば、
その瞬間棚橋は8点となり、内藤哲也の逆転劇の夢は絶たれる。
つまり内藤哲也からすると他力本願となり、
後藤洋央紀とKENTAにその命運を託すということになる。
また内藤からすれば後藤洋央紀も3敗しなければいけないので、
こちらの残り試合の勝敗も他力本願ということだ。
つまり内藤哲也は上記の二人の状況を満たしたうえで、
自身が残り2試合を連勝しなければならないということである。
はたしてこの細い糸をたぐるような条件を潜り抜け、
内藤哲也は決勝トーナメントに進出することが出来るのだろうか。
混戦を極めるCブロックを筆頭に熱戦が続くG1CLIMAX32を
引き続き追いかけていきたいと思う。