10.1静岡大会で行われたBブロック公式戦。
これでBブロックも4戦目までが終わり、決定戦進出争いもおぼろげに見えてきた。
ここまでを整理するとこのBブロックは戦前の予想通り、
オカダとコブが全勝でブロックを一歩リードしている。
この二人はリーグ最終戦で直接対決があるわけだが、
ここまでの二人の戦いぶりを見ていると、
共に全勝で最終戦を迎えることも大いに考えられるところだ。
よって二人の次戦以降のカードが気になるが、
特にオカダの次戦は同世代のライバルであるSANADAとの対戦が控えている。
この対戦をSANADAの立場から見てみると、
すでに2敗のSANADAは決定戦進出を考えると、
このライバルとの一戦は絶対に負けられない戦いといえるだろう。
2年前のあの大阪での劇的な勝利の再現が
SANADAには期待されるところである。
そんなSANADAはこの静岡大会のメインで棚橋弘至と対戦した。
戦前から好勝負が期待されていたこの二人の戦いだが、
その期待に違わぬ名勝負が繰り広げられた。
この二人は同系統に語られることが多いが、
その所以は彼らのルーツが藤波辰爾から連なる武藤敬司である
という共通項があるからだ。
棚橋弘至は武藤敬司に憧れ、レスラーを目指したことはよく語られているし、
またSANADAのデビューは武藤敬司が率いていたころの全日本である。
つまり彼らのベースは武藤敬司にあると言ってもいいわけだ。
そしてそんな二人が繰り広げた今回の戦いは、
実況でも語られていたように、まさに合わせ鏡のような展開となった。
同じルーツを持つゆえに必然的に繰り出す技も近いものがあるが、
今回はそれらのムーブがきれいにスイングし、
アスリートプロレスにはないクラシカルな至極の名勝負が展開された。
クラシカルかつモダンなプロレス。
これは以前SANADAが目指すスタイルとしてインタビューで語っていたものだが、
今回の戦いはまさにそれを体現したと言っていいだろう。
そう考えると試合には敗れたが、
SANADAは戦い自体には満足しているのではないだろうか。
しかしリーグ戦だけを考えると、
今回喫した2敗目はかなり厳しいといっていいだろう。
先頭を走っているのがオカダとコブであることを考えると、
この2敗あたりがボーダーラインとなるかもしれない。
まだSANADAは二人との直接対決が残っているが、
その対戦でどちらかに敗れるということになれば、
一気に決定戦進出が難しくなってしまうことは明白だ。
あの頃の恐ろしいまでの強さが復活しつつあるオカダと
まさに怪物と化したコブ。
ともに倒すには難しい相手に違いないが、
SANADAのポテンシャルも彼らに引けを取るものではないはずだ。
そう考えるとこれからもしBブロックが混戦となるならば、
そのカギを握るのはSANADAということかもしれない。
昨年叶うことがなかった悲願のG1制覇に向けた
SANADAのこれからの戦いに引き続き注目していきたいと思う。
G1優勝者アンケート実施中 ↓