

WK15で無冠からの逆転劇を果たし、初の2冠王者となった飯伏幸太。
その飯伏が1.5の試合後、以下のようなコメントを発言したので、
まずはそれをご覧いただきたい。
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僕は昨日、『言いたいことがある』って言いました。もう一つだけ、言いたいことがあります。この“最高”のベルト、インターコンチのベルトと、“最強”のベルト、IWGPヘビー級のベルト、これを、一つにしたい。僕は“最高”も“最強”もほしいし、誰もインターコンチだけ挑戦したり、IWGPヘビーだけ挑戦したりしてない。じゃあ何の存在意義があるんですか、2冠に。僕は、これを一つにしたいと思います。そして、本当の夢を叶えたいと思います。ここから、プロレスはどんどん広がると思います。広めるために、僕は一つに統一したい。
(引用:新日本プロレス公式)
見ての通り、IWGPの2本のベルトを統一するという主旨の発言である。
たしかに飯伏の言う通り、昨年内藤哲也により同時保持されるようになってから、
タイトルマッチは全て2冠王座をかけて行われている。
その点は飯伏幸太の発言は筋が通っていると言えるが、
それが統一、つまり端的に言うとIWGPヘビーに集約するとなれば、
また話は違ってくるかと思う。
そこで今回の記事では今後の2冠王座がどう進んでいくのか?
というテーマを中心に書いていきたいと思う。
この2冠王座の統一という問題は、昨年の運用をみてみると、
いずれ持ち上がる問題であったかと思うが、
ポイントは今回その問題提起を飯伏幸太が行ったという点であるかと思う。
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この発言の主が2冠王座の提唱者である内藤哲也でもなく、
またそれまでのIWGPヘビーの象徴と言えるオカダカズチカでもなく、
飯伏幸太であるということ。これはどのような意味があるのだろうか。
これまでの新日本プロレスのスタンスで行くと、
内藤哲也の提案は通らず、オカダカズチカの提案は通る印象であった。
飯伏幸太はどちらのパターンになるかは現在の状況ではわかりかねるが、
ベビー側というキャラクターを考えるとオカダ寄りになるのだろうか。
となれば事態は統一の方向に向かう可能性もあるが、
そう簡単に事は運ばないように個人的には思っている。
その理由としてはコロナ禍のいまは様々な制約があり、
試合数なども限られ2冠王座というくくりで
興行を行うことは可能かもしれないが、
いつかこの状況が終わり、元の体制へ戻っていく、
もしくは先日の木谷オーナーの発言にもあったように、
さらに興行数を増加させる方向ならタイトルは多くあったほうがいいだろう。
その状況を来年あたりと見据えているのなら、統一という方向は
その戦略と相反するような気がする。
よってやはりわざわざ統一という方向には向かわないような気がするのだ。
むしろここからは再び分離の方向へ進むのではないかと思っている。
先日発表があった飯伏幸太ーSANADAのタイトルマッチは2冠戦に決定したので、
動きがあるとすれば次回タイトルマッチが行われるであろう、
大阪城ホール大会からになるのではないかと思われる。
またその大阪城ホール大会は2連戦で行われるので、
もし二つのタイトルマッチを行うのであれば
もってこいの舞台であると言える。
さて2.11の2冠戦の行方は?、
そしてその先に見える2本のベルトの運命は
いったいどのような結果になるだろうか。
2021年の新日本プロレスからも決して目を離してはいけないということだろう。