5.4福岡大会のセミファイナルで行われる、
エル・デスペラードvsYOHのIWGPジュニアヘビー級選手権。
それに向けてデスペラードは4.30熊本大会で以下のコメントを残した。
↓
お前が休んでる間、SHOは人生初のシングルのタイトルマッチ経験したな。対戦相手は(高橋)ヒロム。お前の初のシングルの対戦相手は、タイトルマッチ(の相手)は俺だ。なんかそれはそれで、いろいろ考えちゃうんだな。何をとは言わん。比べられると思うぜ、俺もお前も……
(引用:新日本プロレス公式)
このシリーズを通し前哨戦を続けている二人だが、デスぺは終始一貫YOHに対し
お前からは何も伝わらないと言い続けている。
そしてそのように言われ続けているYOHであるが、コメントを見ていると
デスぺのその問いかけに対し、熱く明確に答えているわけではないように思う。
キャラクターであると言えばそれまでだが、
デスぺからするとその反応が大いに不満であるようだ。
そしてそれらの思いが上の発言につながっているのだろう。
俺はヒロムとSHOに負けないタイトルマッチをしたいが、
YOH、お前はそう思っているのか?
デスぺの思いを集約するとこのような思いではないだろうか。
さてここでそのデスぺが比較されると語る、
ヒロムとSHOのタイトルマッチを振り返ってみよう。
2.10広島大会のメインで行われたこのタイトルマッチだが、
35分を超える死闘の末、ヒロムが王座を防衛した。
ヤングライオン時代から続くストーリー、
またBOSJを契機にシングルプレイヤーとして大いに成長したSHOの戦いぶりもあり、
ベストバウト級の戦いであったことは記憶に新しいところである。
そして今回デスぺはYOHとのタイトルマッチでその戦いを超えようとしている。
もちろんそこにはヒロムが欠場中のジュニアを守るという王者としての矜持もあるだろうし、
また一人のレスラーとしてヒロムには負けたくないという意地もあるだろう。
デスぺとヒロムは今更語るまでもないが、
同期でありかつ生涯のライバルであるという関係である。
どのような状況であってもヒロムには負けたくないというのはデスぺの本音だろう。
しかしプロレスとは一人では出来ない特殊なジャンルである。
さらにそれがタイトルマッチであればなおさらだろう。
前哨戦からリング内外で盛り上がりを作り、
なおかつ本番の戦いでも熱い戦いを見せる。
王者としてはこれがタイトルマッチの理想であるかと思う。
しかし今回のタイトルマッチでは、数多くの前哨戦がくまれているものの、
デスぺが考えるようには進んでいないということかと思う。
本日最後となる前哨戦はあるが、そこで大きな動きや発言がなければ、
あとはもう試合で見せつけるしかないということだ。
はたして今回ジュニアのタイトルマッチを戦う二人は、
目の前の相手だけではなく、ヒロムとSHOのタイトルマッチにも
勝利することは出来るだろうか。
明日行われるタイトルマッチはこのような視点で見ると、
また一つ楽しみが増えるのではないだろうか。