先日、12月21日後楽園大会で初めて同じコーナーに並んだ、
バレットクラブのジェイ・ホワイトとEVIL。
この同じユニットながらこれまで多くの舌戦を繰り広げてきた
二人のKingの遭遇は多くのファンの注目を集めたことは間違いない。
戦前の予想ではここで何かが起こるのでは?との声が多かったが、
その予想を覆すように二人は一定の距離を置きながらも
この試合ではタッグチームとしてうまく機能していたように感じた。
また最後は結果的にEVILがジェイをアシストする形となり、
まさに圧勝という形でこの試合はBCが勝利した。
ここまでを見ると現段階ではお互いのエゴを出すことなく、
共闘という形で様子を見ているということだろうか。
以前の記事でこの試合からで何かが起き、
1.4での二人のSPシングルマッチを予想していたが、
どうやらそれは今回は見送られそうな展開である。
しかし完全に二人が結託したというようには見えないことを考えると、
この二人の微妙な関係は今後も続いていくのだろう。
ではこの二人がこれからの展開の中で相まみえることはあるのだろうか。
もしそのような事態が起きるとすれば、
それはどちらかが王者になった時ではないだろうか。
つまり最速で考えられるのはジェイが、
1.5で内藤哲也を破り2冠王を戴冠した時である。
そこにEVILが登場し、BCの頂上決戦かつタイトルマッチとなれば、
二人の関係の決着戦にはふさわしいシチュエーションとなるだろう。
King Switch vs King of Darkness。
いったいどちらが強いのか、そしてBCのリーダーとしてふさわしいのはどちらか、
これまでの2冠戦とは違う新たな景色が生まれることになるはずだ。
またこの二人のタイトルマッチがもし実現すれば、
それは内藤哲也もオカダカズチカも棚橋弘至もいない
新たな世代によるタイトルマッチとなる。
IWGPヘビー級の歴史を振り返ってみると、約10年間一部の期間を除くと、
ほぼ上述した3人がこのタイトルを保持していた。
つまり2011年から2020年の新日本プロレスは、
間違いなく棚橋弘至、オカダカズチカ、内藤哲也の時代であったということだ。
しかし2021年、ジェイとEVILによるタイトルマッチが実現すれば、
その3人の時代から新世代へと時代が動くことになるかもしれない。
この二人の戦いは単なるユニット内での抗争ではなく、
そのような側面も持ち合わせていると言えるだろう。
また別の視点で見るとバレットクラブの歴史は
裏切りと追放という側面がある。
これまでは時のリーダーを次のリーダーが追放し、
バレットクラブは変化を遂げてきた。
唯一ケニーオメガは自らの意思で離脱したように思えるが、
それも離脱前にはBCというよりTHE ELITEの活動に重きを置いていたので
これは例外とも言えるところだろう。
そのような歴史を持つBCだが、二人の離脱は今のところ考えにくいところである。
(ジェイには常にWWE行きの可能性は噂されているが。。)
となると今回はBC史上初めて二人のリーダーが並び立つことになるのかもしれない。
ジェイがリーダーになり約2年強経ったので、
そろそろ変化の時であるとも言えそうだ。
そしてもし本当にこれからこの両雄が手を組むことになれば、
BCの力はより強大になることは間違いないところだ。
それは今回のタッグを見て、皆さんもそう感じたのではないだろうか。
WK15を終えた時、ジェイはどのような立場になり、
またEVILはそれを見てどのように動くのか、
この二人からはまだまだ目が離してはいけないということだ。