この記事は2021年の最終日、12月31日にアップされるということで、
この1年の新日本プロレスを振り返った内容で書いてみようと思う。
今年も新日本プロレスはいろいろなことがあったわけだが、
その中で個人的に最も印象に残ったことは最近のこのニュースであった
↓
ここ40年で初となる観客動員の20万人割れ。
今年はこれまでもこの話題が囁かれていたが、
実際に数字に出るとその不調はより顕著であることが分かった。
コロナ禍前の2019年が41万人であったことを考えれば、
実に半減以下というかなり厳しい数字が出ている。
皆さんも自身の仕事の環境に置き換えれば、
顧客が半減するのはどれくらいのダメージとなるかはご理解いただけるだろう。
もちろんこの観客動員減少の最大の要因はコロナ禍の影響かと思うが、
はたしてそれだけかと言われれば、他にも要因があるのかもしれない。
今年でいえばベルトの統一、そして不透明決着などいろいろなことが
思い浮かぶが、個人的にはこれはプロレスの一部であると思っている。
しかしこれは個人により解釈が違うかと思うので、
これらの要因で新日本から離れていったファンもいるのかもしれない。
だが私が思うコロナ禍以外の最大の要因はやはりマンネリという部分かと思う。
この2年近く外国人選手の往来が制限されているので、
どうしても内向きの固定されたメンバーで展開を作るほかなくなる。
そうなると当然ファンからすれば、それは既視感のある展開となり、
チケット購入の大きなきっかけとなるワクワク感がなくなってしまう。
それでなくてもコロナ禍により消費の手控え感があるわけだから、
その中でファンの購買意欲を高めるにはより強力な仕掛けが必要だ。
そういった意味では仕方のないことでもあるが、
新日本プロレスはその部分を提供できなかったと言えるのかもしれない。
しかし今回のノアとの対抗戦のチケットが完売になったように、
ファンは上述したワクワク感がそこにあればまだまだ動くことが立証された。
他団体との交流は歴史的に見ると諸刃の剣とも言えるが、
年明けのWK16をきっかけに観客動員という部分でも
新日本プロレスには巻き返してほしいと思う。
ではその他で今年思い浮かぶことと言えば、
それはやはりIWGPの二つの王座が統一され、
新たにIWGP世界ヘビー級王座が設立されたことだろう。
新日本プロレス=IWGPと言えるほど、歴史と権威のあったIWGPヘビー級王座が、
インターコンチネンタル王座との統一という形であるが
ついに姿を消すこととなった。
現在は沈静化しているが、今年初頭のWKから統一までの間は
この統一の動きはファンからのブーイングを浴びた。
またそれを先導した飯伏幸太もチャンピオンながら、
ファンの支持を集めることが出来ず、同様にブーイングを浴びたことは
まだ記憶に新しいところだ。
それからも紆余曲折あり現在の第3代王者の鷹木信悟に辿り着いたわけだが、
現在も何の因果か3本のベルトが乱立している。
つまり現在は乱立解消のために統一したベルトが、
新たな乱立を生むという皮肉な状況であるということだが、
これは来たるWK16で解消されるはずだ。
本当の意味での頂点のベルトが確立され、
それを目指しレスラーたちが切磋琢磨する。
その普遍とも言える基本的な形に新日本プロレスが戻ることこそが、
現在の逆境から脱出する術となるような気がする。
さてここまで2021年の新日本プロレスを振り返り、
私なりの意見を書いてみたが、
ファンの皆さんは今年1年の新日本プロレスをどう感じただろうか。
個人的には大変苦しんだ1年であったかと思うが、
2022年はそれらを払拭する巻き返しを見せてくれることを願い、
今年最後の記事を終わりにしたいと思う。