内藤哲也が2冠を口にした日
(出典:新日本プロレス公式)
WTL後半戦、只今タッグリーグとは別に、IWGPヘビー級の前哨戦が行われている。
そして前半戦ではICの前哨戦が行われていた。
そして1.4ドームでそれぞれのタイトルマッチが行われ、
その勝者が2冠を賭けて、1.5ドームでダブルタイトルマッチを行う。
これが2冠戦線の流れであるところは、皆さんもご存知であろう。
そもそもであるが、この2冠の流れが出来たきっかけは今年1.29後楽園大会で、
内藤哲也が口にしたコメントが始まりである。
そのコメントの主要部分を以下に抜粋してみた。
札幌大会にて行われるIWGPインターコンチネンタル選手権まで、あと5日。
タイチ選手、そして、タイチ選手を応援している皆様には申し訳ありませんが、
皆様の予想通りの結果、そして、IWGPインターコンチネンタル王座を、
俺は防衛することになりますよ。
内藤哲也は、インターコンチネンタル王座を保持しながら、
一体何を見据えているのか。
皆様、去年の10月、両国大会を思い出してくださいよ。
当時のIWGPヘビー級チャンピオン、ケニー・オメガに、飯伏幸太、
そして当時のUSヘビー級王者、Codyが挑戦したわけですよ。
つまり、他の王座を保持しながら、
IWGPヘビー級王座に挑戦することは可能ってことでしょ?
じゃぁ、俺はそこを狙っていこうかな。
インターコンチネンタル王座と、IWGPヘビー級王座を同時に保持すること、
俺はその史上初の偉業を目指していきますよ。
当時内藤哲也はICを保持しており、直近にタイチとの防衛戦を控えていたところだ。
そして防衛を前提として、次なる目標を口にしたわけである。
その論理はいかにも内藤哲也らしく、
前年のジ・エリートのメンバーで行われた、
3wayでのタイトルマッチを持ち出したわけである。
コメントにもあるように当時のチャンピオンのケニーに、
飯伏、コーディーが挑戦したわけだが、当時コーディーはUSチャンピオンであった。
内藤哲也はそこをうまく拾い、自身のコメントの正当性を主張したわけである。
まさに内藤哲也らしい、会社の隙をついた論理である。
ここからは推測だが、自身の立ち位置や内容を考えると、
突発的に思いついたわけではないはずだ。
トップレスラーとなり、カリスマと呼ばれ、ある意味頂点に立ってしまった内藤哲也は
次の目標をずっと考えていたのだろう。
そして今一度圧倒的な主役となるべく、2冠という言葉を口にしたと思う。
ファン投票
今回の2冠戦決定は、オカダカズチカが11.3大阪で口にしファンに委ねるという形で、
決定したことは皆さんも記憶に新しいことだろう。
オカダ、ファン投票というキーワードが出れば、
内藤哲也には忘れられない思い出がある。
2014年1.4東京ドーム、IWGPヘビー級選手権であるオカダ対内藤戦が、
ファン投票の結果、IC戦である中邑対棚橋戦に敗れセミファイナルに降格したことだ。
この屈辱的な出来事を、あの内藤哲也が忘れているわけはないであろう。
本人は今も、そしてこれからも口にしないかもしれないが2冠を目指す理由には、
きっとこの出来事も関係していると思う。
あの日の出来事の屈辱を晴らすために、
IWGPヘビーとICを同時に保持するということだ。
2冠を保持すればファン投票など関係なく、誰も認めるトップとなり、
メインを張れるわけである。内藤哲也のリベンジはそこで完結するのかもしれない。
1.5東京ドームのメイン後、大合唱の前に内藤哲也の口から何が聞けるのか?
それとも聞けないのか? その答えは内藤哲也しかわからない。
ファンはトランキーロで待つしかないということだろう。
では今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今週末はWTL最終戦 広島大会!